第24話 マイの暴走
城の中に入ってもマイの熱は冷めていなかった。
俺から離れる事を拒否、抱きついたまま離れなくなってしまったので、お姫様抱っこのまま移動する。
何故だろう、事態か悪化しているような・・・
侍女を含めて使用人達は笑顔を向けてくれているが、あまり喜ばしいものではない。
俺はなるべく早くマイを部屋まで連れていくのだった。
「ほらマイ、部屋についたよ、離れて。」
「い〜や〜で〜す〜このままベッドまでお願いします♪」
「楽しそうだな・・・ベッドについたら離れろよ。」
「後向きに考えます。」
「前を向け。」
「そうですね、最初は前からがいいです・・・」
「何を言ってるんだか・・・」
何だかんだ言いながらもマイをベッドに連れて行く。
そして、下ろそうとするとマイが気を込めて一気に引き寄せる。
急に増した力に俺は態勢を崩して覆いかぶさるようになってしまった。
「マイ、なんのつもりだ?」
「タツマさんからチューしてください。そしたら今日は離れてもいいです。
もちろん、タツマさんが望むならつづきも・・・」
「あーしないから!」
「このままじゃダメですよね。さあ、来てください。それともタツマさんは女に恥をかかせるのてすか?」
「仕方ない、軽くだぞ。」
「はい♪」
俺は何度かされた事で麻痺していたのか、キスをする。
しかし、それが間違いだった。
俺がキスをした瞬間、国王であり、マイの父、ノブヒデが入ってきてのだった。
「貴様、娘に何をしている。」
「あっ!いやこれは・・・」
「お父様、邪魔をしないでください。
マイはこれから大人の階段をのぼるのですから。」
「タツマどういうことだ?」
「登りませんから、マイも悪巫山戯がすぎるよ。ほら離れて!」
「むー仕方ないです。でも、横から離れないでください。」
俺とマイはベッドに腰をかけ、ノブヒデも侍女が用意した、椅子に座り、俺から事情を説明したあと、マイからも報告を受ける。
「つまりだ、タツマが無事に帰ってきたことが、嬉しくてキスをしてしまったと。」
ノブヒデは頭を抱えている。
「はい♪すっごく幸せな気分になりました。」
反面マイは嬉しそうだった。
「タツマよ、どうする気だ?」
「どうしましょう?」
俺とノブヒデはこの後始末に頭を悩ませるのだった。
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