第32話 ???視点①


 何もかも上手くいった。


 救急車に運ばれる、男を見て…内心笑っていた。


 あの男…特にイケメンでもなく、金持ちでもない。


 そんな男に、あの初音が好意を寄せていると聞いた時は信じられなかった。


 だが、つい先日に付き合い始めたと聞いた時は、正気を疑った。


 私達はアイドルであり、応援してくれる人がいなくなると…とてもじゃないが、Vtuberなんて続けられない。


 最初は、この事を世間にばら撒く事も考えたが…それは直ぐに諦めた。


 どこからか、足がつき…勘のいい杠が気づく可能性があったからだ。


 それなら…初音の男を奪えばいい。


 私はそう思った。


 だから事前に、あの平凡な男の情報を下僕に調べさせ…用意した、男達にあたかも


 あの男が、警察に電話をかけた時は少し、焦ったが…まぁ、別にあの3人が捕まろうがどうでもいい。


 それにしても、私を守れずに、簡単に倒れるなんて情けない。


 本当に初音が、どうてしこんな奴を好きになったのか理解できない。


 まぁ…別にいい。


 私がやる事は後日病院に入院している、あの男を訪ね…お礼と称して関係性を作り惚れさせる。


 そうすれば、初音の心に大きな傷を与えることが出来る。


 そして、再び活動休止となれば…少なくないファンが離れていくのは確実。


 最悪こちらに流れてこなくても、初音が潰れてくれるだけでいい。


 アイツが眼の前から消えてくれるだけで、私は満足なのだから。


 そうなると…あの男を惚れさせるのが前提条件になるけどーーー


 まぁ、大丈夫でしょ。


 告白したのは、初音からと聞いてるし…きっと、美人に告白され、何も考えずに付き合ったに違いない。


 幸い、見た目に関しては、私の方が男受けはいい。


 胸も大きく、髪は金色で男を刺激するなら…私の方が上手。


 それに…初音は、男に慣れていない。


 狙うなら、初音に依存しきっていない、今がチャンス。


 初音を蹴落とすチャンスを、みすみす逃してなるものか。


 初音を潰して、私がトップになる為に、使える物は使っていかないと…ね?


 そうと決まれば、早速あの男を惚れさせる計画を立てなければ。


 まぁ、私にかかれば欲望まみれの男なんて、誘惑をすれば簡単に落ちるんだけどね。


 今までもそうだったし、あの男もきっと間違いない。


 「じゃあ、今日の所は帰りますか」


 ふふふ…今だけは、楽しんでおきなさい?


 今も配信をしている、初音を見ながら…ほくそ笑んだ。



--------------------


 キリよく終わらせようとしたら…短くなってしまいました。


 申し訳ありません。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る