日芳理の過去
「ねえ大希…私の過去を聞いてくれる。」
「…勿論。」
「…私は数年前まで人を信じることができなかったんだよ。まあ色々と合ってさ。ほら私ってさ外国顔だからさ何か異端児扱いされて人間不信になって不登校になった。…そうしてさまあ勉強も出来なくなっていった。もう病んであった。そん時…人間としてやってはいけたい事をやろうとした。…もう途方もなく嫌になって私は外に出かけた。…ねえ私たちそこで初めて合ったんだよ。大学で初めましてじゃなかったんだよ。気がついてない。」
僕は数年の記憶を辿った。思考を巡らして考えた。
「途方にもなくなってどこかの街の公園に貴方と会っているんだよ。」
僕は思い出した。何か病んでいた少女がいたから話しかけた。
「なあ大丈夫か。」
「何ですか…見れば分かるじゃないですか。貴方も私を蔑むのですか。」
「信用できなくていいよ。だって初対面だから。けど明るく生きた方が良いと思うよ。」
「何で貴方に言われなければならないのですか。もうほっといてください。私の目から消えてください。」
「誰だってそう言う時期はあるよ。…だから何なんだろうな。信じたい人が現れたら信じたら良いんじゃないのか。」
そう言ったら少女は初めて笑った。
「不思議で面白い人。また会えますかね。」
「僕は休みの日ここに大体居るから大丈夫。」
「あの名前を聞いて良いですか。」
「その時が来たら教えるよ。希望が持てたら。」
いまはっきりと思い出した。約6年前の記憶だった
あの時の少女が日芳理。だったのか。
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