歩み出し

うーんさっきの大希どうしたのかな。…私はそんな事を考えていた。大希の事を言うと約束を破ってしまうからとう回しに聞き出そう。

「ねえお姉さま…何かあったの。」

お姉さまはとにかく動揺していた。これは何かあったのか。

「…早く帰りましょう。明後日には帰るんでしょう。疲れるわよ。」

帰り足が速くなる。…これは大希さん絡みだろう。また喧嘩しちゃったのかな。…素直になればいいのにな。

「何かあったんでしょ…お姉さま。何喧嘩。」

もうめんどくさくなって来たので本題に入るのが得策だ。

「……どこで間違えたんだろうね。こうならないようにしてね。」

お姉さまの顔が曇り出していた。…まずい事聞いたのかな謝らないと。

「何か嫌なこと思い出させてごめんね。」

その後帰路を無言で帰ることになってしまった。

家に着く時には涙腺が崩壊寸前なお姉さまがいた。

私は家に入り慰めながらこれまでの事を聞いた。

「ねえお姉さまもう嫌いになった。大希さんのこと。」

お姉さまは、横に振る。

「ねえ人ってさやり直せるんだよ。蟠りを解くことだって出来るんだよ。だからさ今度どこかで会ったならば呼んであげなよ。」

「そうだけど…でも怒ってるよね。我がまま言って傷つけて。」

「お姉さま。人はさ何を思って生きているか誰も分からない。傷つけて傷つけてられて…人って敏感なようで鈍感だから。だからさここで考えてても実践しなきゃだよ。それか何蟠りのまま就職するの。」

「出来るかな。」

「時は戻らないないならその時が来たらで良いよ。」

小春に相談して身が軽くなった。もしもその時が来たらそうしよう。

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