仲直り
それから僕なりに反省をした。色々あって日芳理に謝罪をした。
「…ねえ大希私さ…だいぶ怒っていたらしいね。何か私ばっかり言って悪かったね。…大希さ、私に失望したでしょう。」
「いや…大丈夫。だって日芳理は優しいもの。」
日芳理はまた笑顔になっていつものように言った。
「さてとどうしますか。どこに行きたいですか。」
しばらく日芳理と歩いたがなぜだろう。…いつものようには笑えなかったし話させなかった。
「…なんか話してくださいよ。」
日芳理は優しい声でそういう。」
「…あっと。ここで立ち読みしようよ。」
僕は図書館を指した。正直言って苦し紛れに言った事だ。
「…えと。また本ですか。まあいいですが。」
今更気付いたが日芳理はなにが好きなのだろうか…僕は何も知らない。こんなものでいいのだろうか。いや駄目だろう。
「なあ日芳理普段は何をしてるの。」
「えっとですね。…ピアノですよ。練習は嫌いですが。」
「じゃあさ何か合奏しようよ。…一応バンドの主流のやつはできるから。」
「えっ良いんですか。…これで練習が楽しくなる。」
日芳理は嬉しそうにそう声を上げていたが。しかしこんなものでいいのだろうか…。僕は苦し紛れに言った。日芳理の事は本当は……と考える。まあ考えても無駄か。
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