悲しみと隣り合う

私は凄く悲しかった。でも戻れない過去がある事を知っている。…あんなに好きなのにあんな事を好き勝手に言ってしまったらもうどんなに時が経とうがもう戻らないだろう。もう無理だよね。だって日芳理と……この先は考えたくない。…何だろう泣きたくなる。自分勝手にやっていた罰だろうか。我がままを言って大希を困らせていた。今になって犯した罪を知る。

「…ただいま。」

そう言って帰る。孤独感が襲いかかってきた。それを知ってますます自分の事が嫌になった。落ち着くためにまた温かい飲み物を飲んで落ち着こうとする。気分転換に本でも読もうかな。

……やっぱ辞めよう。何故なら大希がくれたものがあったから。気持ちが今でも狂いそうだ。…本当は嫌だった。大希が誰かに取られてしまうことが。だから日芳理さんと大希が楽しそうにしていることが許せなかった。…もうあの関係はないと分かっていたけどそれでも許せなかった。わたしはふて寝をしようとしたが寝れなかった。この悲しみがいつまで続くのかが分からない。もう全部忘れよう。そうすると余計に思い出が鮮明に出てくる。…もう終わったんだから忘れようよそう自分に言い聞かせた。そうして一日悲しみと隣り合っていた。

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