案の定

日芳理と帰宅路を辿った。なんだか懐かしく不思議な感じ。

「大希さん。なんか嬉しそうですね。」

「あ、まあ、うんなんだろうな孤独を紛らわせるからかな。」

「そうですよね。…琥珀さんとこうして帰っていましたか。」

琥珀という言葉に僕は罪悪感に駆られた。…これはもしかしなくとも…いやよくよく考えたらもうそんな関係じゃない。友達だから。

「…あのう。もしかして嫌なことを言いましたか。そうだとしたらごめんなさい。」

「…あ琥珀か、なんだから昔のように感じるな。…最初の頃はこんな感じで楽しかった。…でも最後の方は喧嘩ばかりで嫌だった。悪いなこんなこと聞かせて。」

「いえ、気が楽になったら良いですよ。いくらでも聞きます。」

そう笑って聞いてくれた。色々と話した。そして家に着いた。

「悪かったな。ついてきてもらって。同じ方向だったとかかい。」

少し気になったので聞いてみた。

「いいえ全く逆ですよ。でも楽しかったので良いです。それに私が、勝手にしたことだから。」

「なんだか悪いな。こんな陸でなしの人間の為に。」

「いえ、陸でなしではありません。それは私が保証します。」

「それではさようなら。」

と帰っていった。そして当たり前だが会話がなくなる。…そしてまた後悔が襲いかかる。

「ねえ…大希。」

僕は散々聞いた声を慌てて聞いた。心臓の鼓動が早くなる。…現在進行形でまだ忘れ切れていないそして好きな琥珀。

「一体何のよう。…琥珀。」

その言葉はとても喉から出すのが重かった。


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