第15話
そうだよな。
昨日の様子を思い返してみても、テントの中にひとつしか布団が無かったんだから。想像できたはずなんだよ!
気付くの遅過ぎ。
一緒の布団で寝てたよ。暖かかったよ。すごく。安眠だよ。お目覚めスッキリ爽快だよ!
まず、僕が寝落ちしたのがいけなかったんだー。
だからスケスケピラピラに着替えさせられて寝てたんだからさ。
なんでギルベルトは、僕に着せる服のセンスが残念なんだろ……。それしか荷物に無いならしょうがないもんな。
敷布団にされてても文句も言わないし、僕の口から漏れ出たエキスが染み込んだ服を、なんだかわからない喜び方をして、宝物だとか言い始めるし……。
寝起き一番にイケメンどアップって、僕は眼福だけども、またもや、やらかしちゃっててホント申し訳なかったな。
ギルベルトはちゃんと寝れたかな?右のほっぺがちょっと赤くなってたけど、僕がなんかした?寝相悪かったかな。ごめんね。
僕が思うに。
ギルベルトは、とても良い人すぎるんだな。だから布団にされても怒らないし。人が良すぎて、もしかしたら僕の服を買いに行った時に、お店の人に騙されて、ピラピラを買っちゃったのかも!
薦められて断れなくってさ!
有り得る!あり得るよ!
あんなピラピラの服、僕の為に買うはずが無いもんね!うん!
それなら、これからは、僕がしっかりギルベルトの代わりに断ってあげなければ。
隊長さんだから、人が良いあまりに、断りきれないところを僕に見られるのが恥ずかしくって隠してるんだな!
こんなにお世話になってるんだ。僕がギルベルトの苦手なことは請け負おう!
任せておいてね!ギルベルト!気づかなくてごめんね。もう大丈夫だよ!
そんな事を考えながらだったから、また今日も僕の着替えをお世話してくれているギルベルトが、どんな服を僕に着せているのか、全然気が行ってなかったけど、今日も騙されて買っちゃった感全開の服だったよ。
全部後ろで留める形の服みたいで、自分で脱ぐのは僕には無理そうだし、一応ズボンだけど、メイドさん?みたいな僕が出来上がっている。
誰も喜ばないやつやー。
やっぱり、僕が力にならなくては!言いにくい事でも、なんでも平気だから、僕を頼っても良いんだよ!ってわかっておいて貰わなきゃな!
「あのさ、ギルベルトはいつも優しくて、僕にすごく良くしてくれるから、僕に何かお願いがあったら、何でも言ってよね!僕もお返しがしたいんだ。何でも聞いてあげるね!恥ずかしくなんか無いからね!どんな事でも良いんだからね」
よし!これで隊長という立場上、僕を頼りにくいと思っていたであろうギルベルトも、買い物の時は頼ってくれる事だろう!よしよし!っと
さあ、今日の朝ごはんは何かなー。
布団を片付けてーっと。今日も天気がいいなー。
あははっジェネシスくすぐったいよぉ。おはよう!可愛いわんこめ!こいつめ〜!
片付けつつ、戯れつつ。美味しい朝ごはんにニンマリの僕でした。
またまたお腹パンパンー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます