第10話
まずは相棒を紹介したいんだ。
と言うギルベルトの言葉の先に居たのが、真っ黒で毛並みツヤッツヤの、とにかく。とにかく規格外にでっかい。ハスキー犬??なのかな。
名前はジェネシス。
キリッとした瞳が僕を見下ろしている。おっきすぎて顔が良く見えない。
僕の身長はジェネシスの足の長さ位しかないみたいだよ……。
気難しいヤツで、俺以外引き取り手がいなかったんだ。
と言ってたが、仲良くなれる気がする!
だってシッポが!キリッ顔とは反対のブルンブルンだ!可愛すぎる〜!やっぱり犬だったー。
よろしくね。ジェネシスー。はぁー。フワフワ!うおっ舐められちゃった〜
頭をギュッと抱きしめて挨拶したら、ベチョベチョになっちゃった。まぁ悪くないだろう。
今日始めて外に出たから、今まではギルベルトの身長がすごく高いんだって思ってたのに。僕が規格外に小さいのか?
宿で見かけた人や、ジェネシスを預けていたと言う所で出会った人。街を歩いている人。
みんながデカイ!
そしてカラフル!髪の毛ピンクって!水色って!
外に出てからキョロキョロしっぱなしだ。
ギルベルトに
外ではローブのフードもしっかり被っておいて欲しいんだ。黒眼、黒髪は非常に稀有な存在なんだよ。不要に人目を引かないようにね。窮屈な思いをさせてごめんね。
と、部屋でお願いされていた。
記憶が無いなりに、思い出せないなりに考えてみたけど、なんかしっくり来ない。
目に映る物が、どれも始めての様に感じるんだ。
ケルフランクに住んでなかったからって事?
何かが胸の奥につっかえてるって言うか。
うまく言えないけど。そんな感じ。
ジェネシスの背中に、食料などを乗っけてギルベルトの座る前に一緒に乗せてもらって出発した。
まず。目線が高すぎて怖い!思ってたよりも揺れる!おしりと内腿が!背中も!
要するに全身が!!恥ずかしながらもう悲鳴を上げている……。
情けなさすぎるぅぅぅ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます