第3話 星に願いを…
『今日はオリオン座流星群が綺麗に見えるんだってよ~♪心愛はどんなお願いをするの?』
友人である望が授業終わりに話しかけてきた。
『もちろん、たくさんの動物をもふもふできますようにってお願いするよ!!』
『心愛は変わらないね~七夕の時も同じ願い事してたでしょ!!』
望は私の願いを聞いてまたそれねとあきれている様子だった。
『だって、私にとって動物…もふもふは癒しで生活にかかせないんだもん~!!』
『えぇ…そうね』
『それで、今年は何の動物をもふりたいの?毎年いろんな動物をもふってるけど…』
『おっ!!いいこと聞くね~♪』
私はスマホのフォルダを開いて望にオススメの写真を何枚か見せた。
『可愛い💕笑ってる!!こっちは猫かな?何て言う動物なの?』
『スナネコとクオッカワラビーだよ!』
私は毎朝、可愛い動物がいないかスマホでリサーチをしている!!その時に見つけたオススメの動物なのだ。
『スナネコってこんなに可愛いんだね!クオッカワラビー?は初めて聞くかも』
『でしょ~♪私も最近まで知らなかったんだけど、動画がバズってね!テレビで放送されてからスゴい人気なんだよ~!』
ここで、心愛の前知識!!クオッカワラビーは口角が上がっていて笑っている顔をしている事から別名「世界一幸せな動物」とも呼ばれているんだ。
『望はどんなお願いをするの??』
『それは…も・ち・ろ・ん!彼氏が出来ますようにってお願いするわよ』
『望も変わらないじゃん~!七夕の時も彼氏が出来ますようにって書いてたでしょ?』
『何で…心愛が知ってるのよ?』
『あっ…!』
そういえば…望に聞いた時、秘密とか言ってた??どうしても気になって盗み見たんだった。
『心愛~!!あんた見たでしょ~!!!』
望は私の机にバンっと音をたてて手を置き…前のめりになって問いただしてきた。
目を合わせないように天井とか違うところを見るがついに望の目力&沈黙にたいきれずに話した。
『見たよ…だって気になったんだもん!!』
ここは正直に謝っておこう…これ以上火に油を注がないように平穏に終わりますように…。
『だもんじゃないわよ~まったく!』
『まぁまぁ落ち着いて…』
『心愛が落ち着かせないようにしてるんでしょ~!!』
『ごめん!ごめん!』
手を合わせて謝る。
『もう、今度からは盗み見たらダメだからね!』
『はーい!』
私は返答した。
本当にわかってるの?って感じで望は私を見てくる…。
話題をかえないとなぁ…何かないかな?あっ!それならあれがいいかな?と質問する。
『それで!いい人とかはいないの?』
私はバカだ…さらに深く聞いてしまった!穴があったら入りたいです。
『いないから星にお願いするんでしょ~』
『はぁーい…ごめんにゃひゃい』
望にほっぺをムニムニ、ミョーンと満足するまで伸ばされたのだ。
___________________________________
家に帰りシャワーをあびて、ご飯を食べた。
今日の夜ごはんは、ハンバーグでとても美味しかった…特にお母さんが作る!!煮込みハンバーグはとても絶品なのだ。
寝る準備をして時間を確認する。
『そろそろいい時間かな?』
カーテンを開けてベランダに出る。
夜空を見ると優しい光をはなつ月と夜空をいろどる星がたくさん出ていた。
『綺麗だなぁ~』
あまりにも綺麗な夜空に私は見とれた。
普段は月を見ても、月があるなぁと思うだけなのに星が流れているだけでとても幻想的だと思った。
『あっ!お願いしないと…』
流れ星に向かって手を合わせる。
『さぁ、流れてこい!!』
流れ星が流れ終わる前に3回お願いすると願いが叶うんだ!だから、今は星が流れてくるのを待っている。
『あっ!流れてきた』
たくさんの動物をもふれますように…もふれますように。
3回心の中で願った。
流れ落ちる前に3回お願いするのは難しいよなぁと思う。
なぜなら、流れ星は秒速30kmから40kmの早さで流れるため目に見えるのは一瞬だからだ。
たとえ無理だとしてもお願いするのはなぜなんだろうなぁ?やっぱり小さい頃からの刷り込みなんだと思う。
『たくさんの動物をもふれたらいいなぁ~』
出来るなら…パンダやライオンなど動物園の人気者からスナネコやクオッカワラビーと今話題な動物をひたすらもふもふしたいーーー!もふれないならせめて目で見たい!最近は動物園にも行けてないから行きたい。
『まぁ、叶うわけないよね?パンダとかライオンは優しそうに見えても肉食だから触れないしね…』
私の呟きは夜空に吸い込まれるようにして消えていった。
---------------------------------------------------------
10月21日の今日はオリオン座流星群の活動が極大となって見えるそうです。21日の深夜から22日の明け方にかけてが一番の見ごろ!!場所によっては見えないと思いますが…星を絡めた話を書きました。急遽で内容は短いですがぜひ読んでくださると嬉しいです。皆さんの願いが叶いますようにと願っています。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます