21話 帰宅

この作品は2日に1回(偶数日)投稿です!

第2章これにて完結!第3章をお楽しみに!

是非、読んでいってください!

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「あれがルートくんの魔法か。この5年でずいぶん変わったものだね。」


「そうじゃのう。最初は生活魔法しか使えんかったからのう。」


 「懐かしいわい。」と言いながら、サリアはお茶を飲んだ。

 そして、オルグレンとサリアで昔話をしているとルートの使う魔法の話に戻った。


「そういえば、今はどのくらいの魔法を使えるんですか、ルートくんは。」


「数では6個しか使えないとルートは言っているが、ひとつひとつの魔法の威力だったり、使い道がそこらの魔法とは大きく異なるからなんとも言えんのう。」


「その中に面白い魔法ってありますかね?」


 オルグレンが体を前のめりにして聞くと、サリアは「お前さんは変わってないのう。」と言い、お互いに苦笑いした後に言った。


「今さっき使っていた「ゲート」という魔法だったり、「カッター」という魔法もずいぶんお前さんにとっては面白いものだと思うぞ。」


「サリアさん。その「カッター」っていう魔法はどんなものなんですか?」


「その魔法の使い道は切ることだけだが、なんでも切れるのじゃよ。」


「なんでもとは一体どういうことでしょう?」


「どれだけいい剣でも斬れないと言われてきた石があるじゃろう?あれがスパッと真っ二つになったのじゃよ。」


「あの加工方法がなかった石ですね。綺麗なのに加工ができないから、宝石としての価値がなかったとかどうとか。」


「しかも、ルートの魔法は消す消さないを自在にできるのじゃよ。この意味が分かるか?」


「誰でも加工することが出来るってことですか。もしかしたら、宝石の業界が大きく変わるかもしれないですね。」


「まあ、ルートがそれを良しとすればの話ではあるがな。」


 そうして、ルートがいなくなった後の部屋では話が続いていくのであった。


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 家に着いたルートはいきなり帰ってきたため家族に驚かれたが、すぐに事情を話すためにリビングへと移動した。


「それで、ルート。久しぶりだが、いきなり帰ってきてどうしたんだ?」


 父が心配そうな表情で聞いてきた。

 僕は少し前にあったドラゴンの襲撃について父と母に話した。


「あのサリアさんが敵わないドラゴンなんているの?」


 母は悪夢でも見ているかのような表情で聞いてきた。

 僕はいないと答えたかったが、事実を言わないと何も意味がないので、事実を伝えた。


「いたんだ。そのドラゴンの攻撃の余波だけで師匠の家が壊れたんだ。確か、そのドラゴンは天竜族って言ってたんだけど何か知らない?」


「聞いたこともないな。しかし、そんなに強いドラゴンがいたなんて。」


 父は「普通のドラゴンでも十分強いのに。」と言っていた。

 それに対して母は「サリアさんなら普通のドラゴンくらいどうとでもなるわ。」と返していた。


「まあ、今日は疲れただろう。風呂に入って寝るといい。」


「そうだね。お風呂に入ってくるよ。」


 そして風呂から出た後、僕は自分の部屋に行き、自分のベッドで実に4年半ぶりくらいに寝るのであった。

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後書き

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