19話 襲来
この作品は偶数日に投稿しています。
是非、読んでいってください!
2章の完結も間近!?
_________________________________________
「ルート、起きろ。夜ご飯の時間じゃよ。」
そう言って、師匠が起こしてくれた。帰ってきてからずっと寝ていたようだ。
僕は夜ご飯を食べるためにリビングへと行くと、僕の好きなものがたくさん並べられていた。
「今日がお前さんの卒業記念日なんじゃから、盛大にやるべきだと思っての。」
「ありがとうございます、師匠。」
「もしも魔法で行き詰まったら、頼ってくれてもいいんじゃぞ。自分一人じゃ限界があるからの。」
「その時は、手紙を送ります。」
「そんなことをしなくてもいいじゃろ。お前さんはゲートって魔法も使えるんじゃから、来たいと思った時にいつでも来ればいいじゃろ。」
「そうですね。そうします。」
僕は卒業することを改めて実感して、気付けば涙を流していた。
「そんなに泣くことでもないじゃろうて。」
「師匠、僕はあなたの弟子としてやってこれたでしょうか。」
「もちろんじゃ。お前さんは私の1番の教え子じゃ。」
そのまま、僕はしばらく泣き続けた。師匠に「そんなに泣いていたら魔法を見せる時間がなくなってしまうのじゃろう。」と苦笑いされながら言われるまで。
「やっと来たかの。もう泣かなくていいのかい。」
師匠にそう言われて、苦笑いしながら僕は「もう大丈夫ですよ。」と答えた。
「それじゃあ、やるとしようかの。」
そう言って師匠は前回と同じことをやり始めた。
2回目でも「凄い」と独り言を言ってしまうほどに師匠の魔法に見惚れていると、師匠がいきなり魔法を使うのをやめた。
「師匠、どうしたんですか?」
僕はなぜやめたのか分からなかったので師匠に聞いた。
そうすると、師匠は今までにないくらい緊張した様子で言った。
「なにかが来る。いつでも魔法を使えるようにしておくんじゃ。」
そう言った時、僕と師匠の上を大きな何かが通りすぎた。
大きな何かは僕と師匠のところまで戻ってきて上空で止まった。
僕が見たそれはまさにドラゴンの様だった。
「ここに面白い奴がいるな。ちょっと腕試しでもしてみるか。」
ドラゴンらしきものが威圧感のある声で喋った。
それに対して師匠が問いかけた。
「その前にお前は何者じゃ。」
「我は天竜族の長、アルミラースだ。しかし、お前こそ何の権利があって我に話しかけている。失せろ。」
そう言った天竜族の長であるアルミラースは師匠に向かってブレスを放った。
その瞬間、僕はドラゴンと師匠の間にプロテクトを5重に展開した。
ブレスはプロテクトに直撃し、1枚、2枚と壊されていく。4枚目が壊されたところでやっと威力を殺すことができた。
「素晴らしい防御性能だ。これは期待できそうだ。」
「お前はなぜ、僕を狙う。僕が何をしたって言うんだ!」
「それはお前が強き者だからだ。分かるか人間。腕試しに理由なんていらないんだよ!」
「そんな無茶苦茶な。」
僕がそう言った瞬間、ドラゴンが接近してきて爪で殴りかかってきた。
僕はプロテクトでは守りきれないと思い、ゲートを使って避けた。
「ほう。瞬間移動系の魔法か。やっぱりお前は面白いな。しかし、時間がきてしまったようだ。次は本気で戦いたいものだ。」
そう言ってドラゴンは去っていった。
_________________________________________
後書き
読んでくれた方ありがとうございます!
この作品がいいと思ったら作品のフォローや応援、星3つ、レビューをよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます