第3話 クラスメイト

遅刻をし、先生に課題を申し付けられた。


図書室に行き、掃除をしに向かおうとしたんだけど、既に鍵が開いていた。



「まだ7時なのに、もう利用者いるんだ……」



私は掃除をするものの人の気配は全くない。


鍵の閉め忘れ?


そう思った矢先。




ドキッ


女の先生と男子生徒がいる事に気付いた。



≪禁断の恋!?≫



女の先生は洋服が乱れ肌が露になっている。


男子生徒は顔立ちが整った顔をしている。




「………………」




時々、漏れる甘い声と囁き合う声が私には刺激的過ぎる。


私は、掃除所じゃなくなり図書室を出た。



誰もいない教室に、私はさっきの光景が離れず時間だけが過ぎて行く。



AM 7:30~AM 8:00 前




ガラッと戸が開く。



ビクッ

驚く私。




「あれ~? 君は確か……昨日遅刻してきた……」


「……………………」


「何か遅刻の課題とか言われてなかった?」

「まあ……」




だけど、今日は流石に出来なかった。

あんな所を見て出来る状態じゃなかった。



「それで、課題何だったの?」

「それは……あなたには関係ない事っ!」

「確かに関係ないんだけど……もしかして図書室来なかった?」



ギクッ


「と、と、図書室ぅぅぅっ!? し、知らないっ!」



「君に似た女子生徒が見えた気がしたんだけど~」



「人違いでしょう! あんな所に行くわけがないからっ!」

「そうなんだ」

「そうだよ!」


「………………」


「紫原……さんって言ったっけ?」

「そうだけど……」

「紫原さんって彼氏いるの?」

「か、彼氏ぃぃっ!? いませんっ!」

「じゃあ、今まで付き合った人は?」

「いませんっ!」


「そっかぁ~じゃあ……初めてなんだね?」

「何が?」

「Hしたことないんでしょう?」

「Hぃぃぃっ!?」



私はさっきの光景が脳裏に過る。



「どうかした?」

「ど、どうもしてないっ!」

「何か見ました的な感じ?」

「見てないっ!図書室で禁断の恋なんて!」


「………………」


「見ちゃったんだ!」


男の子はクスクス笑う。



「私は知らないっ! 何も見てな……」



グイッと手首を掴まれ壁に押し付けた。



「きゃあっ!」




ドキーン

胸が大きく跳ねた。




「やっぱり君だったんだね? 女の先生と男子生徒が図書室にいたでしょう?」

「し、知らないからっ!」


「………………」


「じゃあ……教えてあげる。先生と生徒は俺の事だと思うよ? ちなみに先生とは付き合っている訳じゃなくて向こうが誘惑してきたんだ」



「………………」


「どんな所を目撃したかは知らないけど……俺、特定の人なんていないし利用するから利用しているの駄目?」


「……信じられない……!」

「場所変えて紫原さんの相手もしてあげようか?」

「ふ、ふざけないでっ!私は、相思相愛じゃない限り絶対に体は預けないっ!」


「………………」


「私は明日も図書室の掃除しなきゃならないの!場所変えてっ!」

「変えないよ」

「変えないって……明日も来るつもりだったの?」

「さあ? それはどうかな?相手次第だから」

「だったら私にも考えがあるからっ! 絶対1週間やり通してみせるからっ!」




私は次の日からヘッドホンをして掃除をする事にした。




そして、最終日。



「終わったぁ~。これで朝はゆっくり出来るっ! でも…この時間保った方が良いのかな?」




スッ

ヘッドホンが背後から外された。




「えっ?」

「だったら俺と毎朝楽しい事する?」



ドキーッ


耳元で囁かれた。



「きゃあ…」



口を手で塞がれた。



「しっ!」



振り返る私。



「…優崎君…?」




彼・優崎 玲二(ゆうき れいじ)。


クラスメイトの男子生徒。

どうやら彼はモテ男だという事が明らかになった。


しかし彼女はいない。


だけど、あーいう事…つまりHしているのは事実で多分、それを目的で彼に近付く人もいるのだろうと私は思う。


私には理解出来ない。



「ヘッドホンつけて掃除なんて考えたね」



優崎君は、ヘッドホンを自分の耳につける。




「これ洋楽なんだね? 紫原さんって洋楽派なの?」

「ううん。幅広く聴くよ。偶々今日は洋楽聴いていただけ」

「ふーん…そうなんだ」

「うん」



私達は少し話をし教室に戻った。








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