第05回 黒歴史その0

 ――時を戻そう。(←ぺこぱ)


 私の小学生時代の話。

 当時の私を一言で表現するなら、泣き虫。

 びっくりするほどよく泣く子供でした。


 ちょっとイジられるだけで泣く。

 よくからかわれていましたね。

 子供は残酷なものです。

 まあ、泣き過ぎだろ、とも今なら思いますが。


 そんな私の転機はたしか小6の時。

 進級したその日に泣かされたのです。女子に。

 まあその子にしこたま馬鹿にされましたね。

 その子はゲラゲラ笑っていましたが、私はその時決めました。


 この一年は絶対泣かないようにしよう、と。


 他人様ひとさまからすれば実につまらない目標でしょう。

 ですが当時の私には大きな決意でした。たしか。


 小6の一年は殆ど泣かずに過ごしたような気がします。


 ただ「なんか最近泣かなくなったな」とクラスメートに言われた時に、うっかり泣いてしまいましたが。あかんがな。いやしゃーないやろ。


 とまあ、ここまでが小学校。


 中学に入学して、私は更に拗らせます。


 泣かないようにするには、泣かされるようなことを言われなければいい。

 そのためには何かひとつ、他人より秀でていればいい。

 誰が相手でも口では負けないようになろう。


 三行目で意味不明な発想の飛躍があり、私は精神防御メンタルに振るべきステータスポイントをに全振りしたのでした。


 ペンは剣より強し、とでも思ったのでしょうかね。拗らせ方がアホですね。

 そして私は、少しずつ言葉や文章や掛け合いにのめり込んでいくのでした。たぶん、続きます。

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