◆◆◆◆ 折り返し点 設定確認と作者のつぶやき ◆◆◆◆

皆様、ご愛読恐れ入ります。

ちょうどお話が折り返し点に来ましたので、設定を振り返らせていただきたく。



★★この物語について★★


ご存じの方も多いかとは存じますが、「とりかへばや物語」という古典がございます。


なぜか教科書などにはとりあげられないのですが(エッチだからでしょうか? 私に言わせれば源氏物語の方が、よほどエッチでインモラルですけどw)

平安貴族の娘と息子が入れ替わったまま成長し、ラブコメを織りなします。

これをモチーフにした小説やコミックがいくつも出版されており、どれもとっても面白いです。


そういった先達様は、「平安時代」という前提をそのままに、今風の感覚を注入してストーリーを作っておられるのですが、私は自分の大好きな異世界ファンタジー舞台に、この設定を持ってきたいなあと、かねてより考えておりました。で、えいやと思い切って書いてみたのが本作です。


「主人公だれやねん!」「視点があっちこっち変わって落ち着かんわ!」といったご感想もあるかと存じます。

そのご不満は書き手の技量が不足しているがゆえ。ご容赦ください。


直近PVがものすごく増えまして、たいへん驚き、ありがたく思っております。

♥や★を付けてくださる方、ありがとうございます。ものすごく励みになっております。今後ともよろしくお願いいたします。



★★物語の舞台★★


長編と言えど八万字と、薄い文庫一冊程度なので、凝りまくった世界観はございません、ライトにお読み頂けるとありがたいです。

なんとなく中世ドイツのようですが、あくまで「異世界」です。

なにせ「異世界」なので厳密な時代考証は致しておりません。「この時代にこれはないだろ〜」的なものもあちこち出て参りますが、ご容赦のほど。

もちろん、「剣と魔法の世界」でございます。

人間界侵略を企んでいた魔王を、勇者達が討ち果たした直後から、このお話は始まります。


王女様たちの国は「王国」とだけ記述されております。欧州のような大陸の中で、一応最強国という設定です。大陸を挙げて魔王軍と戦った際にも、軍の中核をなした国です。但し、愚かな王様のせいか、最近勢力は下降気味です。



★★登場人物★★

※年齢は17話時点のものです


ニコラ・フォン・アイヘンドルフ(ニコラ) 23歳

「王女様・・」というタイトルとは何の関係もないわけで、当初脇役であったはずの人なのに、作者の意図に逆らって、物語が進むにつれて徐々に実質主役の座を奪いつつあります。(流されやすい作者が悪いのです・・)

ざっくりぶっとく一本に三つ編みした黒髪と濃紺の瞳・・これは作者の趣味でございます。

童顔なので一見十代かと見えますが、それなりに齢がいってます。一応男爵令嬢。

おそらく王国一番の戦闘系(癒し系はまったくダメダメ)魔法使い。

若くしてその名声高く「賢者」の尊称を受けています。

その知恵や思考能力も「賢者」と言うにふさわしいものですが、男女関係には極めてうぶな純情ちゃん。物語の最初からクリフに思いを寄せ、時々思い切ったモーションを掛けるのですが、鈍感なクリフ君にはまったく通じていません。

この先、クリフ君に振り向いてもらえるのでしょうか?


ヴィルヘルミーナ・フォン・エッシェンバッハ(ミーナ) 18歳

ニコラと双璧で主役を争うヒロイン。エッシェンバッハ王家の第一王女。

エメラルドの瞳にはっきりした目鼻立ち、豪華な金髪に雪のように白い肌、まさに超絶美少女・・ではありますが、男装しているので超絶美少年です。

お姿だけではなくおつむも超優秀。六年かかる学校を三年で出ると、わずか三年で軍務省官僚として「五俊英」の一人とされるほどの高評価。決断力もあり発する言葉も明晰、リーダーとなる資質を持って生まれてきた、まさに完璧「王子」様。

普段は凛々しいのですが中味は女の子、若干無理をしている感じです。甘えられない環境のストレスからか、クリフの無自覚な優しさに、徐々にやられていきます。

ニコラとは恋敵なのでしょうか・・だけどとっても仲良し、まるで姉妹のように懐いていきます。


クリフォード(クリフ) 19歳

言わずと知れた、勇者様。平民なので偉そうな姓は、ない設定です。

異世界ファンタジーもので「勇者」といえば主人公間違いなしであるはずですが、かわいそうなことに出番があまり多くありません。

個性の強い女性陣に振り回されつつ、優しく見守る男の子そのイチ、です。

恋人テレーゼを失って無気力症候群に陥っていたのですが、ミーナとハインツと出会って保護欲をそそられ、生きる力を取り戻してゆきます。

容貌は、まあ人並のハンサムと申し上げればよいかと。茶髪に茶色の瞳とまでは語られますが、作中にて彼の見た目のカッコよさに関する記述はありません。彼のカッコよさは、内面なのです。

作中では、それほど戦闘シーンが多くありませんが、対人戦闘ならほぼ無敵。魔剣グルヴェイグとさまざまな戦闘補助魔法を操る「魔法戦士」です。

これだけ強いにもかかわらず、目立とうとも君臨しようともしない、控えめな性格です。「守るものがないと本気を出さない」というのがニコラによるクリフ評です。


ハインリヒ・フォン・エッシェンバッハ(ハインツ)

某ケチャップブランドとはなんの関係もありません。「王女様は男の娘」というタイトルからすると、当然彼が主人公であるべきなのですが、なぜか完全に脇役です。(作者が悪いのです・・)直近ちょっと出番多いですが。

芯の強い女性陣に振り回される、優しい男の子その二、ですね。

自ら動き、事態を打開していく強気でアクティヴな姉と違い、この弟くんは、やや「流されるタイプ」の子ですね。

見た目はミーナそっくりの、金髪にエメラルドの瞳。彫像のような白い肌。女装するとクール系の超絶美人。姉弟そろって中性的な見た目なので、女装も違和感がありません。

記憶力は姉ミーナのみでなく、賢者ニコラをもしのぎます。この記憶力を生かして、周辺五か国語をマスターし、あらゆる「お姫様系教養」に通じています。

男に戻ることにそれほど乗り気でなかった彼ですが、公爵令嬢リーゼロッテとイケナイことをして以降は、とっても頑張り屋さんになってます。


テレーゼ 死亡時21歳

女神に使える聖職者にして、「勇者パーティ」の回復役、そして勇者クリフくんの、かつての恋人さんでした。べったべたに勇者を飼いならし、当然イケナイこともしっかり済ませていました。

魔王との戦いで自らの身体に女神を降臨させることでクリフとニコラを救い、その代償として命を落とします。おかげで飼い犬たる勇者は、抜け殻に。

ニコラの恋敵?にあたるのでしょうが・・ニコラと超なかよしでした。

彼女の遺言が、クリフやニコラをいろいろ悩ませます。


リーゼロッテ・フォン・コンスタンツ(リーゼロッテ) 16歳

公爵令嬢。彫像的な美しさの王子王女と違って、ふわふわカワイイ系の美少女。年も若いですが、見た目はさらに幼いです。頭の中も、ややお花畑?

ヴィルヘルミーナ「お姉様」が大好きですが、女の子とは結婚できないので、そっくりのハインリヒ「王子様」に突撃しては撃退されていました。ところが、ひょんなことから男の子に戻った「お姉様」とイイことしてしまい・・

設定上は完全に脇役ですが、これも作者の意図から離れ、出番がとっても多くなってしまったお嬢様。結構好きですw


ロベルト・フォン・ノイランズベルク 28歳

若く優れた五人の官僚を「五俊英」と物語の中で書いていますが、その筆頭が彼。

男爵家出身で跡継ぎでもないので、お役所勤めするくらいしか、生きる道のないお方。ミーナと同じ軍務省で、何やら陰謀を巡らしています。


フライブルク侯爵 55歳

王国宰相。折り返し時点ではまだその姿が見えておりませんが、姉弟の入れ替わりをはじめ、いろんな悪巧みをしては自分の孫たるアルフレート王子を王位につけんとしている小悪人。政治的能力はありませんが、愚かな国王をヨイショすることで、偉くなった人です。


エーベルハルト・フォン・エッシェンバッハ 43歳

国王陛下。本来男盛りの年代かと思われますが、冴えない中年です。

思い付きで行動しその先を考えず、周りに何か言われるとすぐ流される。しかも自ら責任はとらない、という統治者には全く向かないタイプで、「尻拭い」が得意なフライブルク侯爵を重用しています。王子と王女が「とりかへばや」になってしまったのも、この人が元凶。

最悪の王様ですが、悪気がないだけに、さらに最悪です。


アルフレート・フォン・エッシェンバッハ 16歳

マルガレーテ・フォン・エッシェンバッハ 34歳

その姿は描かれませんが、第二王子様とその母君。

それぞれフライブルク侯の娘と、孫にあたります。

この人たちは悪役陣営ですが、本人はまったく普通の人たち。おじいちゃんが悪いだけです。


◆◆ それでは、後半もお付き合いいただけますよう、お願いいたします ◆◆

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