番外編 チョコを手作りするんです

 900pv突破しました。本当に読者の皆様に感謝です。国士も終わり就職の準備もいい感じなので連載を再開したいと思います。バレンタイン書くつもりだったのに過ぎてしまいました。少し遅くなってしまいましたが、バレンタインの話をあげたいと思います。そして、なるべく早く完結させられる用に頑張りたいと思いますので応援よろしくお願いします。

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『あぁー!チョコレートの中にお湯が入っちゃったよ…でも、少しだから平気だよね?』


 味よりも気持ちだよね?湯煎にかけているチョコレートを混ぜながら俺は一生懸命愛情をこめるのだった。


『美味しくなれ~!俺の愛情よチョコレートにこもれ!!これで太陽の心は俺のもの~♪』


 そんな魔女の呪文みたいな事をチョコレートにこめながら、太陽の笑顔を見るために俺はチョコレート作りを頑張るのだった。






 今日は2月13日つまり、バレンタイン前日なのだ。


 俺はというと太陽のためにチョコレートを溶かして型に入れる簡単なレシピを使いバレンタイン用のチョコレート作りをしていた。


『何で、こんなに難しいんだ?俺の料理スキルはほぼ無い…だからこそ、スマホを使って調べまくり超簡単チョコレートレシピを見て作っているのになんで上手くいかないんだ?』


 チョコレートをただ溶かすだけなのにお湯が入るわ…チョコレートを刻むのに指をちょこっと切ったし、チョコレート作りがこんなに難しいとは思わなかった。


『動画を見てこれなら簡単だと思っていたのに動画の用にチョコレートはよく溶けないし、お湯が入る…』


 料理をする時のあるあるだよなぁ…3分クッキングとかも見てるとめっちゃ簡単そうなのに作ろうとすると難しいんだよなぁ。


 3分でお手軽とか言うけど実際は時短のために差し替えがあって作ろうとすると3分じゃすまない…実際に挑戦した俺が言うのもなんだけどマジで終わらなかった。


『おっ!チョコレート溶けたんじゃねぇ?』


 少しお湯が入ったが、綺麗にチョコレートが溶けたみたいだ。


『固まる前に型に流し込まないと…』


『えっーと…袋はどこだ?型を入れる奴があったんだけどなぁ…』


 最初から準備しとけばよかったと考えながら、俺は型などが入った袋を探すのだった。


 あれから5分が経過した。


『あれ!?全然見つかるないんだけど…』


『溶かしたチョコレートも少し固まり始めてるし急がないとなぁ…』


 机の上を探したけど見つからない!次は自分の鞄かと見てみるが見つからない!!いったいどこなんだよって下を見た。


『はぁ…なんで見つからないんだよ』


 ここまでやったのに最後の型への流し込みが出来ないとか最悪だろって俺は床に座り込んだ。


『やべ…目の前が歪んで見えるわ』


『物が見つからないからって泣くとかダサくね?』


 自分のどんくささに俺は自嘲気味になるのだった。


『はぁ…とりあえずチョコレートを溶かしたんだし何か皿とかなんかいい型になりそうなものを探すか』


 俺が立ち上がろうとふと顔を上げると椅子の下に俺が探していた袋があった。


『あーーー!あった!!』


 俺は嬉しくて袋を抱き締めてバレリーナ並みにくるくると回るのであった。


 今のくるくるとはマジで満点だと思う。


『あっ!そんなことよりチョコレート流さなきゃ』


 簡単なチョコレート作りが、型の紛失事件などもあり、時間がかかったがついに締めの冷凍庫へ入れる所も終わった。


『ふぅ~!とりあえず、チョコレートが固まるまでは休憩しようと~♪』


 今日のおやつは自分用で買ったご褒美チョコレートだ。


 悩みに悩んだ結果はトリュフが食べたいと有名な◯リーのトリュフと普通のチョコレートが入ったアソートのを買った。


『ど・れ・に・し・よ・う・か・な~♪最初はシンプルにスイートかビターかな?でも、ピーチトリュフも気になるだよなぁ…ここは、キャラメルトリュフ?それとも、紅茶トリュフ??』


 悩みに悩んだ結果、キャラメルトリュフを口に入れるのだった。


『うっまーーー!』


 いつもは、板チョコとかぽっ◯ーとか100円から200円ぐらいの物食べるからたまには贅沢もいいなぁ。


『口の中に広がる用に蕩けていくキャラメルにキャラメルの香ばしい匂いが堪らなく美味しい!』


 食レポをやってみたが、何が言いたいかって?とにかく美味しいって伝えたいだけだ。


『ふんふんふっふん~♪次はビターかな?』


 葉っぱの形をしたビターチョコレートを口の中にほうりこんだ。


『苦めだけど…これも美味しいなぁ~♪』


 ちらっ…ちらっ……つい時計を気にしてしまう。


『固まったかな?』


 冷凍庫に入れてからまだ10分もたっていないのに無事に固まったかと気になる。


 冷凍庫から出して見ても固まってはいなかった。


『ふぅ~』


 冷凍庫にチョコレートを入れて、自分の部屋でスマホをいじるのだった。


 ーーーーー1時間後…。


『さーて!固まった事だしラッピングするか』


 ラッピングは絶対に失敗しない箱を選び、チョコレートを型から抜いて箱に入れた。


『リボンは明日すればいいよなぁ~♪』


 太陽の笑顔を見るのが楽しみだ。


 俺がバレンタインのチョコレートを手作りするなんて思わないだろうから驚くんだと思う。


『ふふふ』


 つい微笑んでしまう。






 ーーーーー翌朝。


『何色がいいかな?赤色か黄色で悩むなぁ…バレンタインだし赤色にしよう~♪』


 リボンをきゅっと結んで終わりだ。


 ちょっと形の悪いリボンになったが、初めての手作り?だし喜んでくれるだろうと俺は鞄にチョコレートを入れて太陽の家へと向かうんだった。


『燐おはよー!今日はいつもより早いね?』


『うん!太陽…あのね?』


 なんかはずぃ…バレンタインにチョコレート渡すの始めてだし、なんか照れくさかった。


『なに?』


 太陽がニコニコとこちらを見てくる。


『これ…太陽にあげる!!!』


 俺は鞄からラッピングされた手作りチョコレートを渡すのだった。


『えっ?燐の手作りーーー!』


 えっ!手作りだってわかるの?最初は驚いた顔をしていたが、今は超キラキラオーラを撒き散らしながら俺の事を抱き締めるのであった。


『嬉しいよ!ありがとう』


『別に…太陽の笑顔が見れたからいいよ』


『今日の燐は正直で可愛いなぁ…ツンデレな燐も好きだけどね』


『ふん…』


 太陽に抱き締められながら太陽の肩口で俺は満足そうに笑うのであった。

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