第3話 初めてのキスはイチゴクッキーの味…
俺の高校生活は入学式で大泣きした事から始まった。
その姿を全校生徒が見てるとは…今思い出すと恥ずかしいと思う。
入学式で大泣きした俺は泣き虫燐の愛称で親しまれてる…。
親しまれてるならいいじゃんと思うだろう?だか色々な問題があるのだ。
『泣き虫の燐ちゃん!今日は泣いてないのね?』
泣いてる姿を見た女子は母性本能?がくすぐられたのかよくかまってくる。
『お弁当持ってきた?しっかり食べるのよ!』
『お前はお母さんか…!』
俺はさりげなく突っ込みをいれるのであった。
『燐ちゃんは細いんだから、たくさん食べないとね!!』
クラスの女子は俺にアメやチョコレートさらにはドーナツなどお菓子をたくさんくれた。
お菓子を貰うのは嬉しいがなぜか餌付け?されてる気分だ。
しかも…女子だけでなく男子も俺の机におにぎりやらパンを乗っけてくる…。
『たくさん食べて育てよ!』
『お前らはお父さんか!』
2度目の突っ込みをいれたのである。
とりあえず貰ったものは鞄の中に入れて、あとで食べようと思う。
今日の戦利品?貰った物の中には新商品のクッキーや季節限定のお菓子があり気分が上がっている!!顔には出ていないが心のなかではルンルンとスキップしている。
それを見ていたクラスメイト達は見惚れていた…あぁ天使が微笑んでいると!!!
本人は気づいていないが燐の容姿は誰が見ても美少年というほど整っているのだ。
白くて透き通るみたいな染み1つない肌!サラサとした天使の輪がある黒髪!!そして、なんといっても黒のウルウルとした瞳に真っ赤な唇…天使だという人もいれば小悪魔と表現する人もいる。
とにかく、本人は気づいてない?気にしていないがクラスメイトに大人気なのである。
おそらく燐からしたら、頭の中は太陽の事でいっぱいなんだと思う。
噂をしていると太陽がやってきた。
今日も一緒に通学してきたが、用事があると言って太陽はすぐに教室から出ていってしまったのだ。
『太陽なにしてたんだよ?』
俺は少し不機嫌な声で太陽に聞いた。
『ごめんね!朝から仕事をしてきたんだ』
『仕事?』
俺は疑問に思う!仕事って何の仕事だろう…?太陽はまだアルバイトをしてないと思っていたがアルバイトをしているのだろうか??俺は考えた。
『そうだよ…害虫駆除をしてきたんだ…』
燐には聞こえないぐらいの声で太陽はこそっと言った。
考えている燐には何も聞こえてない様子だった。
それを見ていたクラスメイトは太陽から出る黒いオーラに震え…あれは絶対に怒らせてはいけないと決意する。
そんな事を知らない燐は呑気に仕事って何だろうとひたすら考えていたのである。
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キーンコーンカーン…お昼のチャイムがなりお昼ご飯の時間になった。
太陽はイケメンで目立つから…人が少ない屋上で毎日!!太陽とお弁当を食べている💕俺は太陽が作る甘い玉子焼きが好きでよく貰う…しかも食べさせ方があーんなのである!!甘い玉子焼きがさらに激甘になったと感じるのであった。
『燐~!あーん』
太陽は箸で玉子焼きをもち俺の口に入れてきた。
『今日の玉子焼きも美味しいかな?』
俺はうんとうなづいた。
たとえ砂糖と塩を間違えて入れて作ったとしても俺はうん!とうなづく自信がある!!太陽があーんしてくれるだけで俺にとってはもう幸せなのである。
お弁当が食べ終ると…俺はさっそく朝に貰った新商品のクッキーをニコニコしながら食べる。
どんな味かな~♪やっぱり新商品とか季節限定物は1回は食べたくなるよな~!今回は春限定イチゴクッキーである。
形はハート型で、味はとちおとめの様に甘酸っぱかった。
『あれ?そのクッキーはどうしたの?』
太陽が不機嫌そうに聞いてきた…太陽も食べたいのかな?
『クラスメイトの女子に貰った!』
俺がニコニコと答えるとさらに太陽の眉間には皺がよっていた。
『太陽も食べたかった?ごめんもうこれしかない!』
俺は最後の1枚を太陽にさしだした。
『それは燐が食べな…燐が貰ったんだから』
さらにふてくされた?不機嫌な太陽の様子に俺はショボンとする。
『その代わりこれ貰うね?』
『えっ???』
太陽は燐の唇の横に付いていたクッキーのカスをチュッとしたあと、ぺろっと舐めた…。
『うん!美味しいね!』
俺は何が起きたのかわからなかった…えっ??俺の唇にチューした???唇が触れた気がした!しかもペロンって舌が当たったような?俺は太陽とキスしたのか??パニックになった。
『…………燐…おーい………燐ってば!!』
太陽が俺を呼んでいるが反応出来なかった。
俺のファーストキス!!!!ようやく頭が働き始めやっと理解ができたら、顔が赤くなった…耳まで赤くなってると思う…頭からは湯気が出ているじゃない?かというほど顔が熱くなった。
『これなら最後の1枚…燐が食べれるでしょ?』
太陽は笑顔でいう…なんだか色っぽいように見える!目は自然と唇を見つめてしまう!!あの唇が俺の唇に合わさったのか…考えれば考えるほど顔が熱くなるのであった。
『ほーら!燐』
太陽が肩を揺さぶってくる…。
『もう授業始まるから戻るよ』
『うん…』
燐はぼーっとした頭で考えて答える。
いっこうに動こうとしない燐に対して、太陽は次の授業に遅刻するからとすっと燐を立たせて教室に戻るのであった。
そのあと教室に戻り午後の授業を浮けるがはほとんど頭に入ってこなかった…頭の中はファーストキスの事だらけだった。
太陽の唇たった一瞬触れただけなのに柔らかかったなぁ💕俺はひたすら思い出しては顔を赤くしたり唇に触れたりした。
ドラマとかでファーストキスは甘酸っぱいとか言っていたけど…本当なんだと思った。
俺のファーストキスの味は甘酸っぱいイチゴクッキーの味がした。
高校生1年生の春…俺は好きな人とファーストキスをした!ほんの一瞬でびっくりしたけど俺の心はドキドキと太陽を見るたびに反応している。
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俺は枕を抱き締めてゴロゴロとベッドの上を転がる。
『くそ!めっちゃ可愛かった…💕』
太陽のひとりごとが自分の部屋に響く。
今日の俺はついに我慢出来なくて…燐にチューをしてしまった!!!あの時の燐の顔が忘れられない顔を赤くしてウルウルした黒目で俺を見つめてきた。
あれは…しょうがないんだ。
燐が嬉しそうに女子から貰ったイチゴクッキーを食べている姿をみて俺は嫉妬した。
入学式で泣いた燐を見て…恋をした奴は多いと思う…だから恋をした奴らが暴走しないように駆除!!釘を刺しているのに燐に恋する奴はどんどん増えている。
早く何とかしないとヤバイと焦り!気持ちが膨れあがった結果…気づいたら俺は燐の唇に自分の唇を近づけていた。
燐の唇柔らかかったなぁ💕…思い出すと俺のアレは反応し始める。
今日はどんな夢を見るのやら…最近の俺は欲求不満なのか夢に燐が出てくる。
しかも!!!俺のシャツを着て誘ってくるのだ…俺のシャツを燐が着るとブカブカで手が出ていない世の女子高校生がしている萌え袖とかいうやつだ。
そして、上2つのボタンは開けておりチラチラと燐のピンク色の乳首が見えてまるで食べて欲しいと誘ってるみたいなのだ。
こんな夢を高校に上がってから見るようになった…朝起きるとまずはパンツを洗う所から始まるのであった。
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