完結おめでとうございます!
絹織物のように丁寧に織られた物語でした。
狗狼の妻となり、只人ではなくなった菫は、悠久の時を過ごしていくんですね。
椿彦の言う通り、菫という人であるからこそ、多くを望まずこの立場で生き続けられるのだと思います。
捧げられてきた生贄の娘たちに対して、何もできなかったと菫は言いますが、彼女はきっと誰一人として忘れていないでしょう。現世の村や都の様子もきっと。
あらゆる記憶を持ち続ける覚悟は、生半可じゃない。
そばに狗狼や雲さんたちがいるから、強くしなやかにいられるんでしょうね。
物語の最後に叶えられた約束に、胸が温かくなりました。
本作も素晴らしいお話でした。毎晩の楽しみでした。毎度ながら、終わってしまうと寂しいですね(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`) ありがとうございました!!
作者からの返信
すずめさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>絹織物のように丁寧に織られた物語
なんと雅なお言葉でしょうか。とても嬉しいです、ありがとうございます。
読み取っていただいた通り、菫は人間でありながら人間とは違う生を送ることとなりました。菫でなければ、様々な意味でこの立場にはなれなかったでしょうね。
>誰一人として忘れていない
そうですね。それが生け贄にされた娘たちに、部外者の出来る中では最大の思い遣りなのかもしれません。
というか一つ驚いたのですが、あらゆる記憶を持ち続ける覚悟というのはたしかにそうです。完結したので裏ネタとして言ってしまうと、雲たちの記憶を残させるようにした影響ですね。
九曜紋が削り取られたことも含め、実は主上からの試練(呪いかもしれませんが)なのです。
でも狗狼と雲と、祠のみんなが居れば問題はないはずです。
海へ行くのも、かなりのスローペースで実現となりました。これもまた裏事情がありますけれど、また別の機会に。
楽しみにしていたと毎度言っていただけて、嬉しい限りです。とてもとても素晴らしいレビューまでいただいて、次作を書く活力が湧いてきます。
お忙しい中、毎日欠かさず読んでくださってありがとうございました。
ご執筆、お疲れ様でした。完結、誠におめでとうございます。菫さんが月日を経て、嫉妬を隠す狗狼に甘えるシーンも好きです。全体に、菫さんの少し大人びた感じが、言動からしみじみと感じ取れました。そして、再びの椿彦の話も、菫さんが懐の大きな者達に囲まれていたのだと思います。ラストのラスト、綺麗な絵空でした。海とは、感動が押し寄せる、波につぐ波と凪とが繰り返される所だと思います。夫となった狗狼が叶えていなかった願い、『冬の菫と嘘吐き狼』が最後に向かうのは、本来の自然な姿の三方が、舞い上がり求めて行く所でしょう。もしも、菫さんが嫁がなければ、椿彦のように月日を添えて年老いて行ったものでしょうね。全くの余談ですが、私はアマチュアですが、サイドストーリーを書きたくなりました。質は劣りますが、それ程胸が一杯で、おかわりを言えないからなのですが。また、作者様の作品で、のめり込める愛着のわくものを楽しみにしております。先ずは、一休みして、次回の秀作へ結び付けてください。ありがとうございました。
作者からの返信
こゆきさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
お祝いの言葉もありがとうございます。
菫の口調が多少変化しましたね。生け贄の娘たちを始めとして、多くの人と出会った経験によるものと思います。
結構な時間が経過していますが、狗狼とのいちゃいちゃはこういう感じですね。
菫は人間の世界から外れ、長く生きる神の世界へ足を踏み入れました。とは言え不死というわけでもないので、三人の命が続く限り、賑やかに仲良く過ごすだろうなぁと思います。
労いと次作への期待をいただいてありがたいことです。目下構築中なので、また近いうち披露させていただきますね。