第640話 甘えたい時もある3
柊。斎宮さん。七菜が海織の家を後にしてから――3時間ほど後の事。はい。3時間経過しましたよ。あっという間にね。何があったかと言うと――。
――――。
「じゃ、楓君。晩ご飯何作ろうか?」
リビングに戻った後はそんなことを海織は少しして言い出しましたね。
「もう俺に帰るという選択肢すらない」
「もちろん。今日はお泊りだよー。嬉しいでしょ?」
「……なんだろう。海織が基本俺の家に居るから、普通なら嬉しそうなことなのだが。今は全く感じない。うん。嫌な予感しか感じないね」
「酷いなー。彼女とお泊りなのに――普段浮気してるなー」
「海織が居ついているんです」
はい。海織以外に俺の部屋に居付いている。来ることが多いのなんて――斎宮さんや七菜くらい。って――あれ?これは怪しいに入る?うーん。まあ2人なら問題ないだろう。うん。
「まあいいっか。じゃ、一緒に買い物行こう!」
「組まれた予定の上を進んでいる気がする――」
特に何も言えない俺。その後海織に従いまして――というか。腕を引っ張られまして。そのままお買い物に旅立ちまして……近くのスーパー。海織のところはほぼ目の前にお店があるので買い物は楽ですね。うん。引っ張られたらあっという間にやってきましたよ。だった。
「お魚もいいねー。あっ、楓君お肉がいい?でもお菓子食べすぎたからなー。ヘルシー系がいいかなー」
既に店内にて、いろいろ言っている海織の横を俺は歩きまして――カゴ持ちをしています。お買い物ですね。はい。俺はお供するです。楽しそうな子供の子守と言った方がいいのだろうか。などいろいろ余計なことを考えつつお買い物にお供しました。
特に何もなければそろそろ自分の家に帰れていたはずなんですがね。しばらくは――無理そうです。
買い物が終わったら海織の家へと戻りまして――ら晩ご飯となりまして――まあここはいつもの俺の家と同じですね。海織がパパっと作り――2人で食べる。はい。ここまではよくよく。ホントよくよくあることでした。
ちなみにお菓子をたくさん食べた。などと買い物中に、言っていた海織が作ったのは――雑炊でした。そうきたかーまああまり食べないからこれはこれでありだな。だったんですがね。普通に美味しかったですね。
まあそんなことが3人。柊。斎宮さん。七菜が帰った後にありまして――3時間ほど後の事まで飛んだのです。はい。特に変わったことがなかったんですね。よくよくあることです。
現在は食後。
「——外が暗くなってきたな」
俺がボソッと外を見ながらつぶやくと――。
「何々?どうしたの?とうっ!」
「——ちょっ!?」
片付けを終えた海織がご機嫌そうに――飛んできた。うん。いきなり後ろから抱きつかれました。危ないですね。うん「とうっ!」って声がなかったら多分目の前に突っ込んでましたね。ちょっとだけだが。構えれたので。うん。ってか。俺の目のまえドア。ガラスなんですが……危ない危ないである。
「海織。目の前ガラスなんだけど。いきなり飛びつくは危ないから」
「大丈夫大丈夫。わかってるから。ギリギリ突っ込まないくらいの勢いだから」
「ホントにかよ」
そこそこ勢いあった気がしますがね。まあいいでしょう。突っ込んでないので。
「って――じゃ、晩ご飯もいただきましたし。俺はそろそろ帰ろうかな……」
無理だとは思っているが俺はそんなことをつぶやき。貴重品を出してもらおうとすると――。
「あっ。お風呂がいいの?じゃ準備しないとだねー。あっシャワーでいいならすぐ入れるよ?」
「会話が不成立だよ」
なんか人にくっついているお方がニヤニヤなんか言い出しました。あっ。ニヤニヤしているのがわかったのは目の前のガラスに海織の表情が写っているからです。はい。無駄にいい笑顔でした。楽しそうですよ。はい。斎宮さん。この子。全く寂しがるとかそんなことないですよ。絶対。うん。
「あっ、でも楓君ところもだけど、一緒に入るのは狭いと思うよ?」
「だから何も言ってないのですが……」
「ちなみに昨日沙夜ちゃんは白塚君と入ったんだってー」
「——その情報は聞く必要あったかな?」
「まあ沙夜ちゃんは水着で、白塚君がのんびりーのところに突撃して、いじめてきたらしいけどねー」
「——海織は真似しないように」
うん。俺が一瞬思ったようなことではなく――うん。いつも通りの斎宮さんですね。柊――大変だね。風呂もゆっくり入れないとは。
「あっ、楓君もしてほしいの?じゃ水着出さないとか」
「だから会話が不成立だって。俺何も言ってないから」
「にひひー。ちなみに沙夜ちゃんたちはしばらくワイワイしたらしいよ?主に沙夜ちゃんが」
「それは斎宮さんが楽しんだだけって可能性ありますね」
「まあかな?」
「——マジで柊も大変」
「仲良しなんだよ。で、楓君もしてほしい?」
「お断りします」
誰かこの暴走娘止めて。うん。止めてください。ってか――柊は……昨日の本当に大変だったんだね。って、いつもの事だろうか?うーん。あそこはいつもの事……そう思っておこう。うん。だって――他人の事を考えるより今俺に密着中の方がどんなことを次は言ってくるかひやひやですからね。
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