第553話 まっしぐら24
現在俺達5人は話しながら移動中――って、そういえば、少し前から七菜が静かだと思うかもしれないが。ちゃんと七菜も俺たちに付いて来ている。迷子になっているということはない。
いや、七菜の事は別に触れなくてもいいかと思ったんだが――なんか前もこんな感じで移動した気がするのでね。でもまあ七菜だけ触れないのは触れないで何か言われてもなので――七菜の状況。現状について説明しておくと。
七菜は先ほどから俺のスマホを見ている。何故かというと――まあ写真確認である。先ほど海織は斎宮さんに見せてもらっていたが。七菜は俺のを少し前だったかな。うん。移動しだす前?くらいから見ている。
そして――ハマったのか何かは知らないが。とこにゃんなどの写真を自分も欲しいと言いましてね。多分今は操作中である。俺のスマホからメッセージのところなどで画像を自分のところに送信――という感じかと思う。違う方法を取っているかもしれないが。俺は確認できないのでね。
まあ俺のスマホは、特に誰が操作してもそんなに大事な情報ないんでね。問題なしです。それに七菜なら大丈夫ですしょう。はい。
ってか。七菜はちょくちょくある歩きスマホかい。なのだが。うん。まあ……ちゃんと周りを気にはしているみたい――というか。家に帰ってからでもいい気がするのだが――まあ今操作している。ってか、俺の後ろを七菜はぴったりと付いて来ているみたいだった。いや、気が付いたらまた俺の服を掴んで歩いてますね。軽く引っ張られている俺だった。うん。前もこんな光景あった気がするが。それで移動できる七菜がすごいのか。まあここで俺が急停止してみる。ということをすると――揉めるかもしれないのでそんなことはしないで、俺は普通に歩く。
ちなみに途中までは、七菜は斎宮さんとともに並んでいたのだが。柊が斎宮さんに腹ペコ虫?だったか。そんなことを言って、斎宮さんがちょっと七菜から離れた時に、自然と七菜は俺が歩いていたところまで下がって来て――その際は特に何も言わず。そのまま俺の後ろに回り――今に至るである。いやー、流れるような行動というか。もしかしたら海織以外は七菜の行動に気が付いてないのでは?などと俺が思っていると。
「——先輩先輩。スマホありがとうございます。とこにゃんとか夕焼けの画像もらいました。あと、いい感じだった画像もらいました」
「あっ。うん」
ちょうど七菜のことを思っていると、七菜が俺の隣へと移動してきてスマホなどを渡してきたのだった。俺が七菜からいろいろ受け取ると――。
「思っていたよりいいところですね。私も行けば――いや、でも今日はランチと買い物ですからね。あー、でもお出かけもいいですよねー。とくに初めてのところとか面白そうですし」
「——そういえば七菜。しっかり買ってもらったんだよね?この袋」
あれ?俺なんかおかしなことを言ってるような――って、俺が考えるよりも早く七菜が返事をしてきた。
「はい。服。雑貨。OKです。ランチは先ほども言いましたが――ヤバかったですよ?びっくりしかなかったです」
「ははは……柊マジで頑張ったんだな」
俺と七菜が話していると。反対側からは――。
「七菜ちゃんそういう時は楓君にもどこか連れて行ってって言えばいいんだよ」
「海織さん?何を言っているのかな?」
「にひひー」
うわー、ここでも悪い顔をしている海織だった。うん。絶好調だな。
「海織は海織で。ランチ満喫で超元気か」
「うんうん。ホントすごかったよ。どれもとっても美味しかったしね。とにかくすごかったんだよ」
「ホントテンション高わ。ってか。七菜」
「はい?なんですか?」
「とこにゃんとか。あっち方面に行きたい場合は海織にお願いしておいた方がいいかと。上手に行けば海織が実家に――の時に便乗できる場所だと思うし」
「あっ、その場合楓君もセットになるから」
俺はふと、海織が話かかけてきて、そうか。海織の実家――ということを思い出し。そうだよ。海織が実家に帰る時に便乗すれば七菜行けるかもよ――ということで七菜に話してみると――すぐに海織が間に入って来たのだった。うん。俺――何をしてもまた連れて行かれるのだろうか――だった。ってか。言うタイミングをミスったな。うん。海織が居るところで言ってはいけなかった気がする。
これは――もしかしたら自滅したのかもしれない。うん。
って、みんな話したいことがたくさんというか。それぞれがね。いろいろあったので話のネタには困らないというか。ずっとみんなが話しているという状態で俺たちは近鉄名古屋駅へと向かったのだった。
ちなみに柊と斎宮さんは?って、いつも通りですよ。はい。なんやかんや話しながら俺達の前を歩いています。はい。
って――うん。俺の手ってこんなにいろいろなもの持っていたっけ?あれ?うん。気のせいかな。うん。気のせい……?
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