第554話 まっしぐら25
俺達5人は集合したところからいろいろ話しながらも移動してきて、近鉄名古屋駅へと到着した。というか。戻ってきました。
駅に着いたところで、ちょっと少しだけ――いや、今更と言われるかもしれないが。ホントちょっと1つ言っていいだろうか。俺達は話しながら歩いてきたのだが――なんか今気が付いたら俺の手には海織と七菜の荷物があるんだが――これはなんでだろうか。
誰か説明が欲しい――って無理か。うん。仕方ない。これ以上触れない方がいいのか――って、マジックじゃないと思うが――いつの間に俺の手に?あれ?集合場所に着いたときは――それぞれが持っていたよな?うん。そのあと俺は七菜が買ってもらった。的な事を袋を俺が持ちながら聞いたような――あれ?持ちながら?うん?いつ俺の手にやってきた?ってか。思い出して見ると、その時点では海織の荷物を俺持っていなかったか――?あれ?何で俺はいつの間にか荷物持ちに――。
俺が進んで持ってあげた?いやいやそんな記憶ないんだが――でも今は何故か2人の荷物が俺の手にある――不思議だ。不思議すぎる。
――もしかして、何か自然な流れで俺は2人から受け取ったのだろうか――あれ?うーん。わからん。と、とりあえず近鉄名古屋駅へと戻って来た俺達5人である。うん。荷物に関しては忘れようというか。触れないでおこう。
俺がちょっと1人でいろいろ考えていると海織の声が聞こえてきて、現実のザワザワした近鉄名古屋駅の改札近くに俺の意識は戻って来た。うん。他の人の邪魔にはなってませんね。ちゃんと隅っこに居ました。
「あっ、で、沙夜ちゃんと楓君なんか買う?改札の中と外。どっちにもお店はあるけど――」
改札の前で海織が再度俺と斎宮さんにそんなことを聞いてきた。
「あー、どうしようかな?パンか何か買っていこうかな?それの方が絶対楽だよね?楓くんはどうする?」
「まあちょっと何かは欲しいからね。パンとかなら改札の中でも買えるから――うん。そうしようかな」
「じゃ、ちょっと再度みんなには待っててもらって買おう」
「俺はOKです」
「良し。じゃ柊買——あれ柊は?」
俺と斎宮さんが少し話していると――なぜか柊の姿が消えた。と思っていると、海織の横に居た七菜が――。
「白塚先輩なら、何かを察知したのか。お2人が話している間にそっと歩き出して――今改札を早々と抜けて……多分逃げましたよ?」
そんなことを言ってきたので俺たちが改札の方を見ると――うん。ちょうど改札の先に柊が居た。って、こっちたまたまか見て、みんなに見られていることに気が付くと――何かを言っている感じだったが。人の多さとザワザワで聞こえなかった。でも――柊の表情的には――七菜の言う通り。斎宮さんから何かが飛んでくる前に逃げたか。と俺が思っていると。
「ちょ。柊。なんか買ってよ!何で逃げてるのさ!」
斎宮さんがすぐに柊を追いかけて行ったのだった――って斎宮さんの声。いや、動きを見た柊がさらに遠ざかっていったような――電車に逃げようとしてるのかな?って斎宮さんホームで走らない……なんだが。うん。もう改札を抜けて早々と柊を捕まえた斎宮さんだった。柊逃げるの失敗ですね。人が多いからそう早くは動けないかったと。ちなみに斎宮さんは――すばしっこかったから追い付いたみたいです。
2人が何を話しているかは聞こえないが――でも斎宮さんが柊を引っ張る感じでお店。コンビニとかがある方へと歩きだしたので――まあ柊の負けは確定だろう。
そんな光景を見ていた俺と海織。七菜もそれから2人を追いかけるように近鉄名古屋駅の改札を抜けた。
ちなみに、先ほどもチラッと触れたが駅はそこそこ混んでいる。帰宅時間ですからね。そのため俺達3人はちょっと早歩きで柊と斎宮さんに合流したのだった。いや、見失うとですからね。まあ改札内だから急に居なくなる。見えなくなるということはないと思うが――でもとりあえず急いで合流したのだった。
それから俺と斎宮さんは駅構内で少し買い物。晩ご飯用のつまみゲットである。さすが駅中というのか。電車に乗る人が車内で食べれるようなものはたくさん売っているのでね。すぐに見つけれた。というか。たくさんあったから、どれにしようか。という選択の時間の方が探しているより長かったかもしれない。
そうそうちょっと気になったのは――何故か俺が買い物中。お隣に付いて来て海織が「あっ。せっかくだし私もちょっと買っていこうかなー」と、言いながら俺の買い物に便乗していたが――って、同時に七菜もパン1つを俺の買い物に便乗という。七菜がさらっと俺の買い物に便乗した理由は海織が「待たされた分に七菜ちゃんも買ってもらえば?」的なことを言いましてね。便乗されました。
ちなみに隣では柊と斎宮さんがなにやら揉めていたが――うん、あちらはそっとしておきましょう。多分柊が斎宮さんの分を買うことになりますからね。今は斎宮さんが何か商品を指差しつつ。柊の腕を引っ張っているが――柊が断り続ける?みたいな状況。って――ほら、結局レジには柊が向かうことになったみたいです。商品を柊が渋々持って――移動を開始していたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます