第547話 3人組の場合4

高級ランチを堪能して、名古屋駅の方へと戻って来た私たち3人。

加茂先輩や斎宮先輩の反応がありませんが――まあそのうちあるでしょう。ってことで、現在こちらは買い物タイムです。


まず地下街から回りまして――って、宮町先輩も買い物の方でもちゃっかりというか。便乗というのか。上手に白塚先輩を使っていましたね。

一応私は買い物リストというのか。事前に見たいお店に関してはチェックしてあったのですが。宮町先輩も少しチェックしていたみたいです。


「沙夜ちゃんこれ喜ぶと思うよ。確かテレビで美味しいって言ってたから」

「なんか、七菜ちゃんだけと思っていたら宮町さんも――って気が付いたら沙夜へのお土産買っている俺――ってなんか変じゃない?七菜ちゃん?」

「——」

「七菜ちゃんが安定にスルー!」


……まあ先ほどもみたいな事がありまして。宮町先輩上手に、複数お菓子を買ったりしていました。ってか白塚先輩も弱いですね。なんか上手に使われているのに気が付いてないというか。いや、気が付いているけど――流されてというか。結局買っているという。

まあそんな感じで買い物がスタートしたんですが――えっ?

少しくらい白塚先輩に反応してもいいんじゃないかって?


ダメですね。


そうそう、買い物がスタートして最初に入った雑貨店での事を触れておきましょう。


――――。


「——あっ、このお店みたいです」


地下街に入ってすぐ。私は雑貨店を見つけてお2人に声をかけました。


「あっ、ここ知ってる。買った事あるよ」

「そうなんですか?私はじめてなんですが。かわいいアイテムがいっぱいあるって、ちょっと耳にしたもので――」

「ホント名古屋まで来るといろいろ店あるな。おっ、この髪飾り。七菜ちゃん似合いそうじゃない?」

「——いきなりグイグイ来ましたね」


はい。この時はすぐに白塚先輩に話しかけられたの反応してしまったのですが――ってまあお昼ご飯本当に奢ってもらいましたからね。まあ、今までの数回のチビ発言は水に流して――。


「七菜ちゃんは小動物に近い感じあるから。こういうの似合いそう。うんうん。沙夜と違って小さくてかわいいからな。あれは怪獣」

「白塚君。沙夜ちゃん聞いてたら怒るよ?」

「問題ない。人を普通に踏んでくるからな」

「あはは。確かに沙夜ちゃんそんなことしそうな雰囲気はあるけど――って白塚君」

「うん?」

「七菜ちゃんとはなかなか進まないみたいだね?」

「うん?」

「——この8000円のいいですねー」

「——あれ?なんか七菜ちゃん怒ってない?」

「——」

「またスルー!?」

「こっちも楽しい」


有罪です。これはわざとですね。はい。

有罪判決が出ましたので、私はどんどんお買い物をすることにしました。


――――。


まあ、ということがいきなりありました。以上私の報告でした。


って。ちょっと私が過去の事を思っている間に――何故か白塚先輩は白塚先輩で自分の買い物を始めていたという。うん。白塚先輩、自ら財布の中身を減らしていました。もしかして……本当にもう何もないアピールを私にしようとしていたのかもしれませんが――。

残念ながら私には効きません。はい。普通に欲しいものはお詫びの品として買ってもらいます。はい。


そんなこんなで――私たちの買い物は進んで行きました。

何度も白塚先輩が悲鳴を上げてましたね。はい。楽しいです。


その後、私が予定していた買い物が終わり。

ぶらぶらと結構歩いたので、休憩しよう。ということになりまして、自動販売機と椅子がある休憩スペースで私たちが飲み物を飲んでいると――その時に宮町先輩が自分のスマホを見つつ。


「——あれ?まだ2人とも見てないな。何してるんだろう?」


そんなことを呟きながら。またスマホを操作していました。

って、宮町先輩はやっぱり心配している――というより。この時もスマホを見つつ何故かニヤニヤしてました。


そうそうちなみにですが。

お店で私が加茂先輩に送ったメッセージも、まだ見た痕跡がなかったので、私も先ほどのメッセージの追加みたいな感じでメッセージを加茂先輩に――。


「あっ。白塚先輩にはたくさん服買ってもらいました」


という文章を追加しておきました。はい、こっちはミッションクリア。みたいな感じですね。ちょっといいお買い物も出来た私。テンション高めです。

まあ結果と言いますか。この時も加茂先輩からの反応はなかったのですがね。

ちなみに宮町先輩の方も2人から反応はなかったみたいです。でも――何か知っているのか――大変楽しそうに宮町先輩はしていました。

いや、ほんと宮町先輩は謎が多いです。


余談ですが。

この時お1人様が椅子に座り。潰れていましたね。

誰かとは言いません。言わなくてもわかると思いますのでね。


「——金ないのに。自分の買いすぎたー」

「——」


潰れてましたね。

ちなみに――そこそこいい値段の靴を買ってました。


いや、途中私と宮町先輩がお店を見ていると、白塚先輩がぶらりと消えましてね。って言っちゃった。まあいいか。

そんなことがありまして「どこ行ったんだろう?」と宮町先輩と話していたら――靴屋さんの袋持って戻って来た。という事です。

その時の白塚先輩は「良い買い物した!」と言ってましたが――数分後。潰れてました。はい。以上です。


とりあえず、少し休憩後はまた私たち3人はぶらぶらと名古屋駅周辺でお店を見て回っていて――気が付いたら集合時間となっていました。

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