第403話 お昼寝2

俺の部屋が静かになってしばらく……。


「……寝顔見られたー。恥ずかしい」


現在俺の前では七菜がそんなことをいいつつこちらを見ていた。


「いやそんなには見てませんから」

「でも見ましたよね?」

「いや、まあ少しというか。急に静かになったので……はい」

「まあちょっと暖かくていい感じだったので寝ちゃった私が悪いんですが……って、私よだれとか大丈夫ですよね?顔洗ってきた方がいいですよね?」

「いや、大丈夫かと……うん」

「えっ、でも……ちょっと洗面所貸してください」

「……どうぞ」


俺が言うと七菜は一度洗面所へと向かって行った。


現在は夕方—―。

少し前に夢の世界より2人が帰還した。


「実は楓君。ほっぺたツンツンとかして楽しんでいたりして?」

「海織?勝手なことを言わない。七菜にいろいろ言われるでしょうが」

「にひひー」

「寝起きでも絶好調か」

「七菜ちゃん抱き枕だととっても気持ちいからね」


うん。海織は目覚めてすぐ通常モードでしたね。

背伸びして……起きたら……はい。普通。って感じでしたね。

すると洗面所から七菜が戻って来て……。


「……私抱き枕じゃないんですけど……」


と、海織に言っていた。


ちなみに七菜の寝起きはというと……海織が動いたことによって起きて――しばらく周りをキョロキョローー。


「—―?」


私はどこに居る?ここどこ?えっ?どうなってるの!?という感じで少し居て……。


「なんで私の部屋に先輩が……」


と、いうなんか場所を勘違いというところから始まりまして……そんな七菜がかわいかったのか。海織が再度後ろから抱きしめて――。


「—―へっ――!?ふぎゃあああ!?!?」


という何が起こった!?という感じの悲鳴が聞こえまして……。

そりゃね。状況がわかっていない中。いきなり後ろから手が伸びてきて抱きしめられたら……そうなりますよね。と思いつつ。即状況説明をした俺だった。

いや悲鳴でなんか通報されてもなんでね。即説明しました。


そして先ほどの会話となる。


七菜が洗面所から戻って来て海織とすこし話した後。また俺に話しかけてきた。


「ってか。結構寝ちゃってましたよね?」

「1時間……2時間弱?」

「すみません。なんか」

「いや別に問題はないのだが……」

「七菜ちゃんあれだよ。楓君は私たちの寝顔見てリラックスしていたんだよ」

「海織さん?最近絶好調過ぎますからね!?」

「……寝ていたから……わからない……うん。ここは加茂先輩を信じていいのか……」

「信じて?うん。何もないから。俺普通にスマホいじってのんびりしていただけだから」


と。俺が言うと……。


「つまり楓君は写真を撮っていたと?」

「海織。ちょっとお話しましょうか?」

「あっ。七菜ちゃん助けて」

「えっ?えぇ!?」


そういいながら七菜の後ろへと海織は周り。七菜を盾にしたのだった。うん。ホント何をしているんだよ。と俺は思いつつ。


「七菜。海織の言うことは気にしないように。あとでこっちで話し合っておくから」

「そうですか?って本当に加茂先輩。写真とか撮ってないですよね?」

「撮ってません。なら確認する?」

「あっ。大丈夫です。そこまで加茂先輩の事信じてないわけじゃないですし。一応ですよ」

「いいの?七菜ちゃん?そんなに楓君信じちゃって」

「宮町先輩って加茂先輩困らすの大好き過ぎません?」

「てへっ?」

「……大変ですね。加茂先輩」

「ははは…」


とまあそんな会話がありまして……。

あっその後に……。


「ってか宮町先輩。なんでまたくっついてるんですか。ってちょっと私一度トイレ行きたいんで離してくださいよ」


うん。まあ女の子2人でなんやかんやしていたから……再度俺はそっと距離をとったのだった。ってか。海織。離してあげて。と思いつつね。

まあすぐに七菜が海織から離れて自分の部屋へと一時帰宅していた。


まあ七菜が帰ったら帰ったで……。


「楓君。七菜ちゃんの香り付きでくっついてあげようか?」


とか言うおかしな方も居ましたが……もうほんと大変ですよ。結局なんかいつもの海織の香り――プラス。新しい香り……をちょっと感じたような。感じてないような……ってやつですよ。


なお。その後はなんかのんびりしたまま1日が終わっちゃったけど。それはそれでいいか。と俺が思っていると……海織的にはまだ今日は終わっていない。だったらしく……。


「楓君楓君。せっかくだし。ちょっと運動がてら七菜ちゃんに近くのお店紹介ってことで晩ご飯食べに行こうか?ずっと家よりちょっと外の空気も吸いに行こう」


と。海織が言い出しまして。

またちょうどその頃に七菜が俺の部屋に戻って来て……今の海織の提案を七菜とご相談。そして決定後、俺達は旅立ったのでした。ということがあったんだけどね。

まあ本当に近くのお店に七菜を連れていっただけなんだけど、そして食べ終えたら帰って来た。ただそれだけの事だ。


まあのんびりしたとある1日でした。というやつですね。


ってそういえば……のんびりしていたがそろそろ一度—―と思っている俺だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る