第402話 お昼寝
七菜が俺の部屋へと遊びに来た。
確か1時間くらい前にも七菜とは会っていた気がするが……まあうん。お隣さんだからね。ちょっとしたことで来れるというか。暇なら遊びに来るか。とか俺が思っていると。室内では――。
「さっきぶりです。宮町先輩」
「あっ。七菜ちゃん。どうしたの?」
「暇で遊びに来たんですが……お邪魔でしたか?」
「大丈夫だよ。問題なし。ちょっと私とイチャイチャしたかった楓君が残念がってるかもだけどね」
とか言いながら海織がニヤニヤとしつつこちらを見てきた。
「海織。さらっと後輩に嘘を言わないでくれるかな?」
「先輩そうだったんですか?やっぱり……加茂先輩に方がグイグイ……」
「七菜。海織からいろいろ聞いているかもしれないが。事実とは限らないという事を……」
うん。なんかこれまでに海織と七菜が2人で……という時に何か聞いた。とか言ったとか。いう情報がね……あるんだが。これ大丈夫かな?なんか嘘が広がってないか?と俺が思っていると……。
「まあ嘘だけどね。のんびりしていただけだよね。楓君」
「なんか海織の話はひやひやするよ」
「楓君がちゃんとしていればひやひやすることはないと思うけどなー」
「いやいや、勝手にいろいろ言っちゃう海織が居るとね。ホント」
「もしもーし。私が居るのにイチャイチャやめてください。ってそりゃ私突然来たんですけど……さすがにいきなりイチャイチャされると何か言いたくなります」
と。七菜が言っていると……。
「まあまあ七菜ちゃんせっかく遊びに来てくれたんだから。ゆっくりしていってよ」
「ちょ。わっ」
海織は七菜に近づいて……七菜の手を引き…。そのまま七菜を抱きしめに入り2人で床へと座ったのだが……。
「ちょ。宮町先輩。ストップ。私スカートです。ちょっとー」
と。慌てて七菜はスカートを押さえていたので……俺はさっと関係ない方を見ることにした。
「……うん。大丈夫見てないので」
と、俺はつぶやきつつ七菜と海織に飲み物でも準備するか。と動き出すと……。
「楓君。今サービスシーンかもだよ?」
「ちょ。宮町先輩。ダメですって。本当に。加茂先輩こっち今は見ないでくださいよ」
「大丈夫だよ。七菜ちゃん。楓君見慣れてるから」
「これそこ!」
うん。さすがに冷蔵庫の前から突っ込んでおいた。一応2人の方を見ないでね。ホント海織は……と俺が思っていると……。
「もう。宮町先輩。急にはやめてくださいよ」
「ごめんごめん。ってか七菜ちゃんホントかわいいよね」
「きゃっ。もう。加茂先輩ー。宮町先輩に拘束されました」
うん。多分もう見て大丈夫かな?と俺は思いつつ飲み物を持って2人のところへといくと……。
まあうん。
がっちりと七菜は海織に捕まっていた。ちなみに海織は七菜を抱きながら大変幸せそうな顔をしていた。ホント七菜抱くの好きなんだな。と俺が思っていると……。
「楓君。楓君。楓君も抱いてみる?」
「ダメですよ!?」
「うん。大丈夫。何もしないから」
なんかいつもの事というか。海織に遊ばれているというか。俺はなるべく普通に振舞いつつ。テーブルに飲み物を置いた。
「あっ。ありがとうございます」
「ありがと。楓君」
「どういたしまして。って。海織も七菜が嫌がったらやめるように」
「だって楓君も抱いてみたらわかるよ。ちょうどいいんだよ。このまま七菜ちゃん私たちの子供にしちゃおう。って思うよ」
「なっ。ちょ。いきなり私子供ですか?」
「私頑張ったよー」
「違いますから!。私のお母さん別に居ますから!」
「……」
うん。なんかあちらはあちらで話していそうなので……そっとしておこう。と俺はそっと2人から距離をとったのだった……近くだと巻き込まれるのでね。
そんなこんなでしばらく俺がスマホをいじりつつ過ごしていると……2人はキャッキャッと楽しそうに話をしたりしていて……。
とか思っていたら……。
「……あれ?静か?」
俺がちょっとスマホの方を意識していて……どれくらい経ったかは忘れたが。ちょうどいい感じに窓から日差しが……という時間。
俺の部屋が大変静かになった。というかなっていた。
俺がふと2人の方を見ると……。
「……夢の中というやつか」
壁にもたれながら話していた2人は……気持ちよさそうに寝ていた。
海織は七菜を抱いた姿のまま。七菜の肩。首あたりにくっついて。七菜はと言うと……嫌がっていたのははじめだけというか……今は海織にもたれつつ夢の世界らしい。気持ちよさそうに寝ていた。
っか確か少し前までは賑やかだった気がするんだけどね……突然寝たよ。であった。
いや、もしかしたら寝たふり……ということも考えられるが――。
海織1人の場合ならその可能性は跳ね上がる。が。今は七菜が居て……七菜も完全に安心しきっているというか。うん。幸せそうな感じなので……これはそっとしておくのが正解かな?と。一応2人にブランケットだけかけておいて……俺は静かにしておくことにしたのだった。
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