第376話 秘密3

七菜と買い物に行っていた俺。そして……いろいろと七菜の伝説。うん。危険な伝説をいろいろ聞いて……アパートへと帰って来た時だった。


「あー、楓君居たー。もう楓君メッセージ無視して七菜ちゃんとデート?」


うん。七菜と別れようとしていたところで海織の声が聞こえてきたのだった。


「……はい?」

「……加茂先輩のところって宮町先輩さっき居ましたっけ?」


家に入ろうとしていた七菜が俺の横に戻って来て小声で聞いてきた。


「確か居なかったな」

「今普通に出てきましたよ。ホントすごいですね。自由と言いますか。宮町先輩」

「ホントだよ」


うん。今海織が俺の部屋から出てきたのだった。

いつの間に来たのだろうか……まあ鍵を持っているから室内。俺の部屋に海織が居るのはそんなに驚かないのだが……うん。ホントよく海織は来ますね。とか俺は思いつつ。


「七菜と買い物行ってきただけですので」

「買い物デートだね。いいなー」

「海織はデートに何が何でもしたいのかな?」

「にひひー」


とか俺と海織が話していると、俺の横から……。


「宮町先輩。こんにちは。勝手に先輩借りちゃいました。私は出かける時に連絡した方がいいかなー。って言ったんですけどね。先輩が大丈夫と」

「七菜に裏切られた!?」

「私確認しましたよ?」

「……まあ確かに……したか」

「ということで、先輩。私は自分の部屋に避難します。頑張ってください」

「頑張ってって……」


七菜が俺に言って自分の部屋に入ろうとすると――。


「あっ。七菜ちゃんもお昼一緒に食べない?チャーハンとスープあるよ?」

「……美味しそう。あー、危ないかもですけど……はい!荷物置いたら行きます!」

「今日も……賑やかそう」


うん。七菜また来るみたいだな。とか俺が思っていると……。

七菜は自分の部屋へと入っていった。うん。今買ってきた物を急いで片付けているのだろう。とか俺は思いつつ海織のところ。まあ自分の部屋へと向かうと……。


「楓君は取り調べだねー。ニヤニヤー」


今日もご機嫌?笑顔の海織が玄関でそんなことを言ってきた。


「いやいや、ってか海織いつ来たの?」

「メッセージ送ったよ?」


俺は海織に言われたのでカバンからスマホを出して見てみると……うん。ちゃんとメッセージは来ていました。どうやら音に気が付かなかったらしい。俺は一応開いてみると…。


「今から行くねー。四日市11時30分の電車乗ったから」


という海織からのメッセージを今見た俺だった。


まあ時間的には……七菜といろいろ話していた頃なので……ね。うん。カバンの中で鳴っていても気が付かなったらしい。


そしてそれから数分後。七菜がまた俺の部屋にやってきたので……俺の部屋には人が3人となっていた。最近この3人によくなるね。とか俺は思いつつ。

まあ俺の部屋を自分の部屋のように使う事の出来る海織が、俺と七菜が買い物に行っていた間に準備してくれたお昼ご飯を食べましたとさ。

相変わらずお上手です。はい。


そしてそれから少しして、七菜が料理苦手。ということが海織にもバレました。いや、バレましたというより。七菜が海織にも話しておいた方が協力してもらえると思ったのだろう。


スーパーや帰り道などで俺が聞いた話を七菜が自分でもう一度海織にも話していたからな。


そして――海織と七菜の会話が終わった頃。


「七菜ちゃんが料理苦手なら……楓君教えてあげればいいじゃん」

「はい?」


突然俺へと話が振られたのだった。

いやいや今俺は関係ないよな……ってことでスマホをいじっていたため。完全に油断していた。何だって?となっている。


すると海織がこちらを見つつ……。


「だ・か・ら。楓君が七菜ちゃんの料理指導をするんだよ」

「えっと……それは海織でもよくない?」

「まあもちろん私も行くけど。楓君はお隣だからね。私が居ない時でもすぐ行けるじゃん。それに今は春休みだから…。確か楓君も1回実家に帰るだけでしょ?」

「ホントよく知っているというか。人の予定は把握していることで」

「楓君ところから連絡あったからね。日にちもばっちりだよ。何時に行って何時に帰って来るかまではわからないけどね」

「……いろいろおかしだろ。俺からの連絡より海織の方が親とよく連絡してない?」


うん。確か俺は数回だけ親と連絡をしただけなんだが……とか思っていると。まあ話を聞いていた七菜も……おかしいというか。不思議に思ったのだろう。


「加茂先輩の実家とももう宮町先輩は繋がってるんですね。なんかすごいです」


とか言っていた。


「ホント謎だよ。子よりよく連絡を取っているとか……」

「まあ今回は私も実家行ったりでちょっと春休みバタバタだからね。行けそうなんだけど……もしかすると。があるから」

「いやいやちょっと俺も行って親の知り合いの人に挨拶して帰って来るだけだから」

「まあ、だから夏にでもまた楓君と行きます。って言っておいたから」

「……勝手に話が決まってるよ」


俺が半ばあきらめつつつぶやくと……七菜がちゃんと俺を見ていたらしく。


「宮町先輩。加茂先輩が遠い目をしていますよ」


と言っていた。うん。いやね。海織相手は大変なんだよ。と心の中で思っている俺だった。すると――。


「違うよ。楓君は嬉しいんだよ。あっ、そうそう七菜ちゃんもう少ししたらかな?楓君ところから海産物来るかもだから。来たら一緒に食べよう」

「えっ。本当ですか?是非です」

「……海織さん?嬉しいって……どこをどう判断したんだか……ってなんかホントいろいろ俺の知らないところで話が進んでいるから怖いんですが……」


うん。俺には海産物?とかなんか送るとかの事知らないからね?っか……ほとんど実家から俺のところに物が来ることは無いような気がするのですが……うーん。ホントどうなっているのかな?加茂家は。マジでである。うん。

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