第339話 メッセージ ~柊~
海織と七菜が帰った俺の部屋はかなり静かだった。
なんか久しぶりに1人なので……ってなんで1人暮らしなのに1人になる時間が少ないのでしょうね。ホント不思議なことです。ってまあ今はホント1人だからゆっくりしよう。うん。
まあとりあえず、俺はゆっくりしようととっとと風呂に入りとっととベッドに寝転がっていた。
いや横になっているのが一番楽ですからねー。ゴロゴロ最高ってやつですよ。
そして手元にはスマホもあるし。久しぶりに本。ラノベとかも手の届く範囲に置いたし。これでのんびりして眠くなったらすぐ寝れる。という感じにまあ準備をして……まずはラノベでも久しぶりに――とか思っていたらだ。
♪♪
枕元近くに転がっていたスマホが鳴った。
メッセージの音だったので誰だろうかと。スマホに手を伸ばして確認すると――柊からだった。
「楓ー。余計な奴がこっちに来たぞー」
と、いうこれはクレーム?のメッセージだろうか。まあとりあえずメッセージが来た。これは……まあうん。無視してもいいかなー。と思ったんだが……ちょっとは相手するかと。
「無事に合流できたようでよかった」
と返事を送ると……少しして――。
♪♪
またスマホが鳴った。
「いやいや、何のドッキリだよ。岐阜駅に沙夜が居るとかまず予想してなかったからな」
「まあいろいろ文句は海織たちにお願いします」
♪♪
「ちなみに何も持ってこなかった奴のために服やらを買うことになって俺の財布が軽くなった」
「それはそれは……ご愁傷様です」
♪♪
「いや、マジで大変だったよ。突然居るわ。着替えがないから服買いたいやらわ。気が付いたら俺の財布持っていってるし」
「それは柊の管理の問題かと……うん」
財布を斎宮さんに持って行かれる?柊。うん。それはやっぱり管理が……かと思う。
まあとか思いつつ柊に返事って……いつもなら電話になりそうだが。今日はメッセージでずっと柊が返事をしてきていたので……。
「ところで、今日は何でメッセージ?」
と。追加で聞いてみると――。
♪♪
「沙夜が横でゲームしてるからバレないようにメッセージ送ってる」
とのことだった。
「いや、別にバレてもいいのでは?」
♪♪
「いやいや悪口言えないじゃん。馬鹿みたいに高い服選んでくるし。なんか気が付いたら余計な物まで買ってるし。で、帰ってきたら帰ってきたでなんかもう俺の居場所がなくなるし」
という柊からのメッセージを見ていて……大変そうだ。と思ったので。そのまま……。
「大変そうなことで」
と返事をしたらそこで柊からの連絡が途絶えた。
なんでだろうか、、、。と思ったが。まあ斎宮さんが近くに居ると言っていたので見つかったか。ゲームをしていると言っていたのでゲームに捕まったか。とか思いつつ俺も横にどけていたラノベを取り。読むのを再開したら……。
それから15分くらいしてからだったか。
♪♪
また俺のスマホが鳴った。送り主は先ほどと同じ方だった。
「悪い悪い。充電切れた」
という文章が。どうやら返事がなかったのは単にスマホがお亡くなりになったかららしい。
「いや問題ない。っか。斎宮さんが居るなら斎宮さんの相手をした方がいいのでは?」
俺はラノベを片手に返事をすると――。
♪♪~
今度は電話がかかって来た。
「――はい?」
「おー、楓。マジで厄介なもの送ってくれたな」
「それは知りませんね」
普通に今度は柊が電話を掛けてきた。っか……電話を掛けてきたということは。斎宮さんが近くに居ないという事か。それとも普通に横に居るかかか。
とか思いつつ話す俺。
「っかマジでガキの相手疲れるんだが」
「柊が斎宮さんの事をガキと言うってことは近くに斎宮さん居ないという事か」
「うん?あー、風呂行った」
「なるほど」
「っか楓は今日も宮町さん居るのか?」
「いや居ない」
「珍しいな」
「居ないことが珍しいというのはおかしいんだけどね」
「いやいやずっと居るんじゃないか?」
「ずっとは居ないかと……多分」
と話しながら。あー、そういえば難波先輩の妹さん。七菜の事は――と思ったが今話してもなんかややこしくなるか。ということでそのことは後日にまわすことにした。
「っか。楓は実家帰らないのか?」
「あー、まあどこかでは帰るかもだけど……今のところこっちでくつろぐを選んでる」
「そっちは平和そうでいいな。なあなあ楓。そのうちこっちに居るガキまたどっか連れてってくれない?」
「なんでさ」
「俺にも平和な休日を。っか沙夜が実家に乗り込んでくる予想とかしてなかったから。俺のくつろぎが失われた」
「……まあご愁傷様?」
「いやいや、マジで今風呂に行ったガキの相手をお願……パシン――!いってー」
――――なんか聞こえた。っかびっくりした。だった。いきなり音が聞こえたのでね。
「……」
うん。ちょっと俺もフリーズ。っか激しく叩かれたような音と悲鳴?が聞こえたな。多分あれは……と思っていると――。
「――――もしもーし楓くん?」
斎宮さんの声が電話口から聞こえてきた。
「あっ。斎宮さん」
「はいはーい。ごめんねー。どっかの馬鹿がなんか迷惑かけて」
「いや、ただ話していただけだから……あっそうそうとりあえず無事に着けたみたいで」
「うんうん、結構ハードだったけどね。JRの岐阜駅から名鉄まで大変だったよー」
「まあ数分だったからね。ってそうそう。柊生きてる?」
「うん?とりあえず、なんか私の悪口言ってるみたいだったからタオルで叩いて今バスタオルで巻いてみた」
「巻いた?」
「うん。目隠しかな?うん。とりあえずで乗ってる」
「――怪我しないように。って息してる?」
「大丈夫大丈夫。唸ってるから。あっ楓くん」
「はい」
「海織ちゃんから聞いたよー。七菜ちゃんだっけ?後輩に手出したの?」
「……ちょっと待って情報早くない?めっちゃ早くない?柊は知らなったはずなんだけど……」
「にひひー。あっそうそう、またその話聞きに行くから。あと。今日私頑張って楓くんの指示通りに動いたから今度――またケーキ奢って」
「――はい?」
「じゃ、おやすみー」
「えっえっ?」
……。
……。
……。
とそこで柊から。いや最後は斎宮さんになったが……うん、柊のスマホからの電話は終わった。
通話終了の画面を見ている俺だった――ってケーキ?
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