第340話 メッセージ2 ~七菜~

「じゃ、おやすみー」

「えっえっ?」


――。


これは数分前の出来事。 柊と話していたと思ったら……まあうん。多分お風呂から斎宮さんが戻ってきたんだよね。で、柊がやられて……うん。


なんかわからないけど……今度斎宮さんにケーキ?とかいうことになった?うん。なったらしい。なんか急にいろいろ……そして電話は切れた。終了である。


それから柊からも斎宮さんからも連絡はないので……。


今頃柊が斎宮さんに攻撃されているだろうとか思いつつ……今度こそ1人の時間をのんびりしよう。ということで。

俺は話していてちょっと喉が渇いたので、飲み物を飲むために起き上がり。ベッドを降りた。


それから飲み物を準備して……休憩。

話してると喉乾くんだよな。うん。


ってか、ベッドでは飲み物飲めないんでね。っかはしごのぼらないとだからね飲み物持っては危険。なので普通に椅子に座りのんびりしている。うん。この静かな感じいいね。


とか思っていたらだった。


♪♪


「……また柊かな?いや斎宮さん?」


俺は音の方を見た。スマホは枕元で転がっているのでベッドの上にある。


今の音はメッセージ。雰囲気的に……斎宮さんが柊を抹殺した!とか報告してきて……先ほどのケーキやらの事を確定してくるのだろうか。とか思ったりなので……ちょっとすぐにスマホを見るのは……と思ったが。

まあいつかは見ないとなので飲み物を机に置いてスマホの元へと向かった。


はしごを少しのぼって手を伸ばす。

そしてベッドの上に転がっていたスマホを回収して、再度飲み物のところに戻り。メッセージの確認をしてみると――。


「先輩!起きてますか?」


というメッセージが届いていた。


うん。予想外だった。

メッセージの相手は確か海織と一緒に居るはずの七菜。からだった。


とりあえず起きているので……。


「まだ起きているが?」


と返事をすると……すぐにだった。というか俺が送信を押したと同時くらいに……。


♪♪~


画面が着信に変わった。

これは――俺の返事を見たというより。既読を見たな。という感じだった。

あっ。もちろん電話は七菜からである。


連絡先を交換してすぐに使われるとはな……とか思いつつ。


「……もしもし」

「あっ、先輩。今日はありがとうございましたー」

「いや、で、どうした?」

「いや、聞いてくださいよー」

「うん?」

「あっ。ちょっと待ってくだ――」


――プチ。


「……えっ?」


うん。電話してきた後輩がいきなり通話を切りました。通話終了と画面に表示されてるよ。なんだったのか……いたずら電話だったのか……と思っていると。


♪♪


「うん?」


少しして七菜からメッセージが届いた。

が文章ではなく画像が来ていた。画像を確認してみると――。


「……何してるんだこいつ……」


画像を見ると――それは多分今の七菜の自撮りだろう。が……服装が……うん。服装を突っ込んだらいいんだろうな。


「なんでカピバラに七菜がなってるんだよ……」


だった。


うん。あの着ぐるみなのかは知らんが。まあよく登場するというか。

俺が主に着せられているあのカピバラに七菜がなっていた。

ってまあ……普通にかわいい。だったが――うん。なんでカピバラなのかは知らないが。


とか送られてきた画像を見ていると――。


♪♪~


また七菜から着信が来た。


「……はい?」

「あっ先輩画像届きました?」

「ああ、ってかもしかしてこの画像を送るために通話切ったのか」

「あっ。ごめんなさい。本当は先に送って電話の予定だったんですが順番間違えましたーあははー」


と。明るい声が電話の向こうから聞こえてくる。


「いや、まあうん。って何してるの?」

「いやいや、聞いてくださいよー。宮町先輩が。パジャマ貸してくれるって言ってくれたんですが……カピバラにされましたー」

「……お疲れ様です。ってそれを俺に言われてもな」

「彼氏さんですよね?ってこんなのがある時点でもしかして先輩は宮町先輩にこんな服装をさせているのか……って気になったので聞きたくて掛けちゃいまった。ってのもあります」

「うん。はっきり言っておこう俺の趣味じゃないからな。っか――あんまりいうのもだが……それ主に着せられてるの俺。海織は多分ほとんど来てない」

「……はい?」

「なんか今七菜が着てるから言うのは――って思ったが。着せられているのは俺。強制的に着る状況にされて……着るってのに何回か。いや、海織ちゃんと洗ってるから大丈夫と思うが……」

「いや、先輩が着たから嫌とかそういうのは全く問題ないんですけどー」

「うん?」

「その、先輩が着ているのに……私が使っちゃってよかったのかなー。って」

「いや、使うのはどうぞどうぞだが」

「いや――その私。今素っ裸でカピバラ着ちゃってるんで」


うん。この後輩何をカミングアウトしてくるんだろうか。と、思っている俺だった。

ってかちょっと画像再度確認するために電話切ってみたくなったというのがちょっとだけあったのは封印しよう。うん。

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