第296話 内部線制覇へ7 ~平田町駅19時12分発~

あれからの事を簡単に話すと。

バスは来なかった。うん。20分くらい遅れてましたね。

まあそれは仕方ないか。バスは電車みたいに時刻通りというのは……うん。道の状況とか。天気でもで変わるからね。

ということでバス停でしばらく待っていた俺達。特にこれといった話は……男性陣はしてないな。女の子2人がこの後のちょっと買い物。やその後の事を楽しそうに話していたか。それをちょっと聞きつつ他愛もない話を柊としていたら。遅れていたバスが来て。俺達は移動した。


バス移動後はショッピングセンターに行って……普段あまり来ないのでぐるっと見てましたね。女の子2人様は。俺達はお供です。


なんかこの後行くお店の開店時間がなんやらか。と海織。斎宮さんが言っていて。まあどれくらいかはちょっと忘れたが。そこそこ長い時間ショッピングセンターに居てから移動した。


ショッピングセンターから移動した俺たちはそれから――。


「おぉー。ホント並んでるねー」

「マジか。人気店なんだな」

「入れるかな?1回目で入れないと結構待つ見たいんだよね」


と、俺たちはこのあたりではかなり人気らしい。お肉屋さんへとやってきていた。うん。焼き肉屋だね。


このお店を見つけたからお肉。お肉と。女の子2人がずっと言っていたのである。今日の目的がいつの間にか肉になっていたが……まあ四日市あすなろう鉄道線は制覇。というか。全区間乗るのは乗ったし。ということで俺は特に何も言わずお供である。うん。


ちなみにまだ開店前だが。すでにそこそこ並んでいるという。何たることか……である。ちなみにどこに行くのかわかっていなかった柊はこの店を知っていたらしく……お店の前に来てから「こっちに住んでいるサークルの人が美味しいお店があるとか言っていた気がする」と、先ほど言っていた。


なので今は柊もお店の方を気にしている状態だった。なので――はじめての俺は……うん。3人のお供という感じですね。お供って何回言うんだろう。まあ何回言ってもいいか。お供してるんだから。うん。


それから店のところで並びつつ。4人で話したりして時間をつぶしていると……お店は開店。


順番に人が中へと入っていき――。


「よかったー」

「入れたね」

「美味そうじゃん」


うん。3人がそれぞれ席について感想を……って柊は待っていたら腹が減ったのかすでにメニューを見ていた。すぐにでも頼みそうな勢いなんだが――まあいいか。


「ちょ、柊。メニュー1人で見ないでよ」

「沙夜ちゃんこっちにもあるよ」

「あっ。ありがと。海織ちゃん」


とまあお店に来てからは……肉祭りですよ。ちょっと早めの夕食。という感じで肉祭りだった4人。


確かに開店前から並んでいるだけはある。めっちゃ美味いじゃん。って肉が久しぶりだったからか。美味い。ごはんがめっちゃ進むというやつだった。


ちなみに俺以外の3人も同じような感じで……いろいろ感想を話しつつ。どんどん肉が消えていく。


結局どれくらい楽しんだのだろうか。4人とも満腹……となり。


「柊お会計よろしく!」

「ちょ、待て。無理だから!」


とか俺と海織の前ではそんなやりとりをしている2人が……って斎宮さん。逃げた。すでにお店の外へとささっと逃走。これは柊がお支払いか……だが。俺は知っている。柊も財布が悲しいということを。


「ふふっ」


ちなみに俺の横ではちゃんと財布を手に持っている海織が楽しそうに2人を見ていたそして――。


「払っとこうか?後で返してもらえばいいから」

「……だね」


ということでなんか揉めている2人は置いておいて。俺と海織でお会計。うん。財布が……軽くなる。でも美味かったから良しだ。うん。たまには贅沢も必要ですよ。うん。


お店の外に出ると――。


「海織ちゃんごめん。柊がマジでお金持ってなくて」

「いいよいいよ。楓君と払ったから」

「帰ったら返すね。私はちょーーーっと。さっき買い物で……消えたから」

「大丈夫大丈夫。私は楓君がいくら持ってるか知ってたからね」

「ちょっと待って海織。どこまで人の事把握してるのかな?」

「ほとんど?」

「……怖い怖い」

「楓君もごめんね。って柊も楓くんに返すんだよ!」

「へいへい、返しますから。って楓少し待ってくれ」

「後になるほど請求が高くなりますので」

「なんとー!?」


と、柊が叫んでいると――。


「まあ当たり前だよねー。私はすぐ返すからね。海織ちゃん」

「はーい」


女の子2人が隣で笑っていた。


それから俺たちはしばらく徒歩移動。一番近い最寄り駅が平田町駅だったため。バスとかより。普通に歩いた方が早そうだったのでね。あと満腹だったのでちょっと歩いて消化。と。


「ってか……食べすぎた。お腹ポンポン」

「私もちょっと苦しいかも」

「歩くのはゆっくりでいいかと。特に急ぐ必要もないから」


隣から女の子2人の食べすぎたー的な会話が聞こえてきたので俺は2人に声をかけつつ歩いた。まあ急いでいるわけではないのでね。ゆっくりと歩いた。


ちなみにお店に居る時に電車の時間は調べておいたので、平田町駅の発車時刻はある程度はわかっているため急いではない。


「ってか柊は?」


と、斎宮さんが振り返る。うん。結構後ろの方で駆け足中?のお方が居る。


「まあもうすぐ追いつくかと」


俺が言うと――。


「柊も馬鹿だよねー。スマホお店の机の上に置いてくるって」

「まあ……お店出る時に。お会計ー。とかでなんやかんや言ってたから……確認しなかったのかと」

「まあね。でも普通荷物の確認はするよ」

「まあそうか」

「あっ、平田町駅見えてきたよ」


斎宮さんと話している海織がそう言った。

ってそうそう、柊が今後ろの方から来ているのは……今も斎宮さんが言ったが単にお店にスマホを忘れてきたから。お店を出て少しして――。


「あれ?俺スマホ……って机の上か!」


と、自分で思い出して……急いでお店へと戻って行きましたとさ。

そして無事にあったらしく……今はまだ影は小さいがこちらを追いかけてきている柊の姿があった。

とまあなんかいろいろあったが。平田町駅に着いたときには柊も追いついた。


「脇腹痛ぇぇー」


とか言っていたが。まあ――食べてすぐにだとね。そうなるか。とか思いつつ俺は時刻を確認。


「次の電車は――12分だね」

「まだ時間あるね。休憩ー」

「うん。ちょうどいい感じかと」

「座って休みたーい。苦しい」


海織と話していると。海織にもたれるように斎宮さんが言った。するとちょうどホームの方に電車が入って来たみたいなので俺たちは改札を抜けて車内へと。まあ早く座りたかったのでね。とっとと車内へと移動した。

車内に入ると俺たちは開いていたところにすぐに座った。

あー、やっと座れた。って感じですね。


あっ、そうそうここは鈴鹿線。えっと……前にも海織とは乗ったところですね。車内は湯の山線と同じ。ロングシートで3両編成である。そのうちの2両目の連結部分近くのシートが空いていたため。俺と海織。正面に斎宮さん柊が座った。

あっ、ちなみに優先座席ではない方なので。はい。


と、俺たちが車内へと入り。ちょっと話していると。電車は19時12分。平田町駅を発車した。

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