第294話 内部線制覇へ5 ~終点~

私たち4人は現在えっと……名前なんだっけ……なろう――違う。おかしいな。少し前にはちゃんと言えていた。覚えたはずなのに。

えっと、そうそう「あすなろう四日市鉄道」うん?なんか違うような――どこかに……どこかに答え書いてないかな?と私が車内をちょっと見まわすと。車内広告発見。はい。私たちは「四日市あすなろう鉄道」に乗ってます。うん。完璧。


そして先ほど何駅だっけ?お……おにぎり?違う。えっと――うん。私の記憶力はダメみたいだけど……とりあえずどっかの駅を発車してー。


「次もう終点だね」

「あっそうなの?早っ」


私がちょっといろいろ頑張って思い出そうとしていたら横で一緒に先頭部分で外を見ていた海織ちゃんがつぶやきました。って、あれ?まだ乗って数分。数十分?経ったくらいのような。こんなに短いの?とか私が思っていると。


車内放送も次は「内部、内部」と終点の駅の名前を言っていた。本当にもう終点みたい。ってか最後まで左右にはずっと揺れ続ける電車。ホントに揺れるなー。これホント脱線しないよね?とまた同じことを思っている私だった。

ってかさ。台風の時とかって……この電車すぐ止まりそう。うん。なんか乗る時に思ったけど、車両。車内?は小さいけど一部背が高いというか。

あれなんて言うんだっけ?電気を引いているというか。電車の上にあるさ。線とくっついているあれ。確かあそこで電気集めてるんだよね?屋根に付いている……ひし形?うーん。わかんない。とりあえず電気集めている感じのあれ。うん。あれでわかって!今楓くんが近くに居ないから聞けないの!。だからあれ。

で、車両は小さいなー。とか思っていたけど。その屋根に付いているあれ。を入れるとかなりの高さがあったから……うん。風に弱そうと。めっちゃ弱そう。強風でコテンって負けそうなんだけど……どうなんだろう。


とか私が思っていると海織ちゃんの会話はまだ続いていたみたいで――。


「この前楓君と乗った西日野線?あれ?違う……えっと……西日野は駅名で――」


と、海織ちゃんが何か考えだしました。唸ってる……唸ってるよ。と思っていたら。


「そうそう、八王子線」


と、言ったのですぐに私の頭の中に浮かんだのは――。


「……東京?」

「違う違う」


うん。わからないことには何も触れないのが正解かな?八王子って……どこ?って八王子線って海織ちゃんは言ったから……どっかの路線?ってやっぱり八王子って東京とかで聞かない?ねえ?とか私がいろいろ思っていると――。


「八王子線って途中にあった日永駅からの線路でね。この前楓君とそっちに乗ったんだけどそっちの路線なんて日永から数分で終わったよ?日永駅の次が終点だったし」

「えー、そんなに短いの?」

「うん、短かったよ。でも楽しかったよ?」


と、海織ちゃんと話していると。車内にはまもなく「内部、内部」とのアナウンスが、、、。

私は再度前を見ると……ってそういえば四日市からずっとここに居たんだ。と、うんうん。楽しかったー。とか思っていると。


なんか。線路が増えた。というか。ここが車庫かな?なんか車庫っぽい感じ。今右側にドア全開で止まっている電車があって……左側にも線路。あっ、さらに線路が増えた。えっ、四日市より広い?とか私が思っていると。うん。ホームは1つだけだった。ってホーム数では途中の……あれ。今海織ちゃんが言っていた駅が3つあったから…。一番広かったのでは?とか私が思っていると。電車はゆっくりと止まり。車両の右側のドアが開いた。


すると後ろから楓くんの声が聞こえてきた。


「海織と斎宮さん楽しそうだったね」

「うん。楽しかったよ。あまりこうやってずっと見てる。ってないからね」

「まああっという間だったけどね」

「だね。この前の西日野駅?の方よりかは長かったけど……」

「あそこはね。さらに短いから」

「ってか降りないとだね」

「あっそうだね」


と、楓くんと柊が私と海織ちゃんのところにやってきていた。

柊は……眠そう。あれか。ただの移動って感じか。いつも通りか。楓くんは満足した。って感じかなー。雰囲気だけどねー。楓くん乗っているだけで楽しんでそうだもんねー。うんうん。


って。はい。内部駅?に到着したのでこれにて私の実況は終了!

うん。はじめに変な感じに始めなくてよかった……。

普通が一番だね。うんうん。テンションマックスでなんか――沙夜ちゃんです!みたいなことしてたら……今ここで血吐いてるね。私。うん。恥ずかしすぎる。


「沙夜ちゃん?」

「あっ、ごめんごめん、行く行く」


あぶないあぶない。余計なことを考えていたら3人に見捨てられるところだった。と、思っていたら……。


「沙夜はまるでガキだったなー。ずっと正面でくらいついていたし」


――――。


よし。蹴とばそう。改札を抜けたら蹴とばそう。

いつも以上の力で蹴とばそう。


と、私は思い。

内部駅の改札を抜けると同時にいつもの倍くらいの力で柊を蹴とばしておいた。


「いってぇぇーーーー!」

「ふん!」


完璧である。うんうん。しっかりとらえた感じあったし。完璧!

あー、最後まで楽しかったー。


「沙夜ちゃん。楽しそうだね?」

「うん?うん。蹴とばすのはめっちゃ楽しいよ?」

「あははー」


海織ちゃんが私の横に来て……前では柊が悲鳴。それを見ていた楓君が苦笑い中。うんうん。これが一番だね。


ということで私たちの移動は。終了……って終了じゃないか。

ここからまだ移動じゃん。うん。まかせたよー。楓くん。あれ?海織ちゃんかな?

まあ2人に付いていけば問題ないよねー。


うん。たまにはこういうのも楽しいね。はい。パスだよ。パス。お次の方ー。

ってこの後肉じゃなかった?そうだよ肉!だったよね?ねえ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る