第288話 冬休み最終日2 ~近鉄四日市駅17時31分発~

伊勢川島駅で海織を見送った俺は1人で家へと戻る。まあ当たり前のことだな。


海織はこの後順調にいけば近鉄四日市に17時24分着で……31分の近鉄名古屋行きの急行に乗り。実家方面。名古屋へと向かえると思うので……近鉄名古屋駅には……何時着だったかな?18時—―07分だったかな?まあそこから名鉄に乗り換えて……大丈夫だろう。


海織曰く。そっち行く電車乗ったら着くから。みたいな感じで言っていたから……名鉄の方は検索とかしていない。うん。名鉄の名古屋駅はどんどん電車が来ているイメージだし。まあ俺より海織の方があっちは詳しいはずなのでね。


で、俺が1人で家に帰ってきて……。

まあのんびりしていると――19時過ぎだったかな。

海織からメッセージが来て――。


♪♪


「今着いたよー。って聞いてよ!ママが怪我した。ってなんかおかしいな。って言ってたじゃん。そしたら……ただ包丁で指切っただけだって!ちょっとだけ。なのにパパがこれを口実に私を呼べばいいとかで連絡したって。今ママめっちゃ元気なんですけど!でも指にばんそうこう巻いているから家事出来なーい。とか意味わからないこと言ってるし」


と、メッセージが来た。海織にしては……長めというか。うん。お怒りが漏れてますね。大変大変。


「……まあ海織も最近こっちにずっと居たから……寂しかったのでは?」


と、俺が返事をすると――。


♪♪


「この会えない分はまた楓君とのお出かけだね。うん。決まり。そうだ。まだ半分しか行ってないあすなろう鉄道の帰ったらしよう!うん。決まり!」

「……なんか急に決まった……」


うん。パパさん。海織の機嫌を損ねないでくださいね?俺に火の粉が飛んできます。はい。とか思っていたら。その後海織から電話—―だったのだが、まさかの海織ママからだとは思わなかった俺でした。


まあ少し話して……お礼を言われましたね。いつもありがとうやら。うん。ちなみに海織がお風呂に行ったから勝手にスマホを……らしい。ってあっちのママさん。子のスマホ勝手に使えるのか……って俺のスマホを勝手に使える海織は……ここ譲りだったか。と知った俺でしたとさ。


――――。


とまあそんなとがありまして……。

あれから海織は実家生活。講義再開日の日の朝に帰って来るらしい。

なので結局残りの冬休みは俺は1人での生活でしたね。そして今日はもう冬休み最終日。明日は普通に講義が待っている。


あー、そうそう。海織ママさんが俺に電話したということはその後すぐに子にバレていました。まあバレるよね。うんうん。である。


ちなみに現在はまだ午前中。寒さにより俺はベッドに丸まっていたが。さすがにそろそろ起きるかと。起きて着替えを終えて。残っていたもので簡単に朝食を食べたところ。

天気が微妙なので……掃除とか洗濯は今日はいいかなー。とか思いつつ休み最終日をゆっくりするか。とか俺は思っている。


そうそう昨日メッセージで聞いたことだが。あれから。三が日あたりだな。柊も結局実家帰ったとか言ってたな。斎宮さんが逃げられたー。とかメッセージ送って来た。


なので……今のところ実家に帰らずこっちに居るのは俺と斎宮さんだけか。

とか思っていると――。


ピンポン。ピンポン。


「……はい?」


俺の家のインターホンが鳴った。


「楓くん!遊びに来たよ!」

「—―はい?」


ドアを開けると玄関の前には斎宮さんが立っていた。


うん。ホント今斎宮さんもこっちに居るんだよな。とか思っていたら。まさかの本人様登場である。


「どうしたの?」

「暇すぎてね。来ちゃった。楓君も海織ちゃん居なくて寂しかったでしょ?」

「いや、やっと平穏が……」

「えー、寂しかったくせにー。ということ私が来ました!で、楓君。何でもいいからお昼ごはん作って!あと……晩ごはんも」

「—―楽しに来たか」

「もう正月太りやばいけど、動くのは諦めたー。あははー」


と、今日も元気な斎宮さん。普通に部屋へと入っていきます。うん。ちなみに絶対体型は変わっていない。うん。どこが太ったんだ。というやつですね。


「うん?楓君。どこか行くの?」

「えっ?あー。いや、ちょっとね。海織と出かけるというか。ちょっと周辺巡り?」

「あっ。いいなーいいなー楽しそう」


俺も部屋に入っていくと机の上に置きっぱなしだった時刻表を見つけた斎宮さんが話しかけてきた。


そうそう、なんか急に決まったあすなろう鉄道の旅その2がですね。行われることになったので暇ならちょっと見とくか。と時刻表で見ていたんですよ。ゴロゴロしつつね。そしたら斎宮さん登場という事です。はい。


「どこいくの?」

「いや、ほんと近場というか。あすなろう鉄道全線制覇?みたいな。この前西日野方面は行ってきたんだけど」

「あー、あの四日市から出てる……私乗ったことあったかな……無いようなあるような。でもうん、楽しそう。ねえねえ私も便乗可能?」

「えっ?あー。いいと思うけど」

「あっ、もしかしてあれ?2人でベタベタするから部外者厳禁?もう。いやらしいー」

「何も言ってないんですけど……」

「まあまあ。人目のある外では自粛しないと」

「いやいや、だからなにも言ってない……」


とまあその後は結局斎宮さん夜まで俺の家に居たというね。


お昼ごはんに晩ごはんをちゃんと俺が作りましたよ。うん。俺頑張った。頑張った。

ちなみに斎宮さんは夕方海織と電話していて……なんか今度のお出かけは斎宮さんも行くことになりましたとさ。


と。冬休み最終日。急にのんびりが……お世話?子守—―?になった俺でしたとさ。

あとで柊に報告……とか思っていたのだが。斎宮さんに感づかれて――まあ何もできませんでしたがね。


斎宮さんもよく見てるんだよな。うん。ってか。完全に俺の家にくつろぎに。楽しに来た斎宮さんでしたとさ。


はい。冬休み終了です。

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