第287話 冬休み最終日 ~伊勢川島駅17時16分発~

「……寒っ」


なんやかんやで短い冬休みはあっという間に最終日。


……。

……。

……。


えっ?2日の日の夜はどうなったんだって?


あれは説明いるのかな……いらない気もするんだが……。

まあ今は部屋が寒いのでもう少しベッドで丸まっていたいため。少し話そうか。


……。

……。

……。


2日の日の夜。俺が帰ってきてからだな。

あの後は……俺はゆっくりと風呂へと。うん、温まり。疲れをとりました。気持ち長めに風呂でゆっくりして――部屋に戻ってみると――。


「これ美味しい」

「どこのお菓子だろう?」


多分海織が準備したのだろう。暖かい飲み物のとともに女の子2人が俺の部屋で楽しそうにしていました。はい。


で、あー。この後裁判とか意味の分からないこと言ってたな……とか思っていた俺だったのだが――。


「……眠い」

「だね……本当は楓君いじめるはずだったのに……」

「……海織。いじめるとか言わない」

「えー。まだすっきりしてないのに」

「私も裁判の様子見に来たのに……でもお菓子にありつけたのはラッキーかなー」

「ちなみに柊も似たような袋持って帰っているかと」

「あっ。じゃ明日奪いに行かないとだね……って……もう眠い。限界。海織ちゃーん」

「私もちょっと疲れたかな」


とかまあ、俺が風呂から出てしばらくすると女の子2人がそんなことを言いだしましてね。


でもうちって2段ベットなんですよ。下が収納のパターンの……この状況でどうするのだろうかと思っていたら――。


「ベット借りまーす」

「どうぞどうぞ」


と、斎宮さんが言いベッドへ。そしてその後ろを斎宮さんが付いていく。ってか海織に許可が取れれば全て俺の部屋の物は斎宮さんが使えるという現実……何故こんなことに。


まあうん。2人がベッドで寝るみたいですね。そうなることは予想していたのだが。じゃ俺は……どうすれば。なんだが。さすがに夏じゃないからね。床でゴロゴロは……とか思っていると。


「あっ、楓君。棚から寝袋出しておいたよ」

「……準備が良いことで」

「海織ちゃん寒い。寒いよ。布団が寒い。冷たいよ。海織ちゃん抱かないと寒い」

「ちょ、沙夜ちゃん。くすぐったい」

「首に攻撃」

「きゃ、もう。じゃ私も」

「ちょ、海織ちゃん。それお腹。くすぐったい!!」

「……あの……寝るならお静かに――」


とまあ少しの間2人がベッドでバタバタ。まあすぐに静かになった気がするが。

っか。うん。まあなんというか。普段から海織も使っていると言えば使っているんだが……一応俺のベッド……斎宮さんそのあたりは……うん。全く気にしてませんね。あれは。触れないでおこう。うん。


ちなみに俺は海織が言っていた寝袋を手に取る。うん。そういえばこれ久しぶりに使うかも。とか思いつつ。って……なんでこんなことになっているのか。と、思いつつ。寝袋に入った俺だった。


そして――すぐ寝た。

多分何分とかじゃなくてすぐ寝れた。寒いとか冷たいもあったが。寝袋に入ってしまったらあっという間だった気がする。一気に睡魔がやって来た。ベッドの方ではちょっとたまに声が聞こえたような……だが。俺の記憶にはほぼない。


次の俺の記憶があるのは翌日のお昼。


外はどんより曇り空だった。また雪が降るのだろうか……とか言う感じでその日も寒かった。うん。寒かったです。


ちなみに女の子2人ですが。ホントお疲れだったみたいで海織も斎宮さんも俺が起きて着替えやらしていても……どうだったかな?それから半時間くらいはベッドに居たのかな?うん。あっ、。覗いたりとかしてませんからね?はい。


そして俺が何食べようかな。とか思っていたら。


「……あっ――楓君おはよう」

「もうお昼だけどね。おはよう」

「えっ?あっ、ホントだ」


と、海織が起きてきて、そのあとすぐに多分海織が起きたことにより多分布団の中に冷気が入ったのだろう。


「寒っ!」


と、言いながら斎宮さんが起き上がっていた。


その後は2人が準備している間に俺がちょっと簡単につまめるものを家にあったもので作り……という感じで。


まあ結局その日はのんびりでしたね。夕方まで斎宮さんものんびりと居たし。


まあちょっと俺の取り調べがあったから斎宮さんが帰らなかった。

というのもあるが……俺も別に隠しているとかそんなことなく。本当に情報不足なので……まあ取り調べは「面白くないなー」とか2人に言われつつすぐに終わりました。


なおすぐに終わったが裁判は有罪らしく……俺的にはなんで?だったが。うん。でも有罪と言っていたが結局それが何なのかわからないまま。斎宮さんが帰り――。


まあもちろん今日もこの雰囲気は海織は帰らないんだろうな。とか俺が思っていたら。海織のスマホが鳴って――。


「—―えっ?」


なんか電話をしていた海織がそんな声を出していたので俺が海織の方を見ていると。電話終了。そして。


「楓君。ごめん」

「うん?」

「ちょっと実家帰るね」


と、海織が言いだした。


「えらく急で」

「なんかママが怪我したって」

「えっ?それは早く帰った方がいいのでは?」

「うん。ちなみにパパからだったんだけど……なんか後ろでママの声普通に聞こえてたんだよね。でもパパが言うには怪我したって」

「……それは――でもまあお正月だし帰った方がいいよ」

「もー。今日は楓君をいじめれると思ってたのに」

「だからいじめるとかやめなさい」

「えー」


海織はそう言いながら俺の腕を突っついていたが。


実家に帰る。となった海織はあまり時間的にもゆっくりできないので、そこから帰る準備を開始していた。


「家に寄らないでこのまま行った方が早いよね?」


カバンに荷物を詰めていた海織からそんな会話が飛んできた。


「まあ、そりゃ四日市で反対方向に行くよりは早いと思うよ?」

「家寄ってると遅くなるもんね」


海織とそんな会話をしつつ。俺は時刻表とにらめっこ中。

現在の時刻から一番早く名古屋に行けるであろう電車を見ていた。


「海織」

「うん?」

「多分今からなら川島駅17時16分乗って……四日市で31分発の急行が一番早く名古屋着くと思うけど?」

「あと何分ある?」


海織の声が洗面所から聞こえてくる。


「発車まであと15分」

「なら大丈夫。余裕」


と、海織の声がして2,3分後。


「よし」


準備が出来た海織。って……外用の服もほとんどこの家にあるんだよね。うん。なんかびっくりしないといけないのだろうが――なんか。まあうん。慣れてきた自分が怖い。


「海織、手ぶらもなんだから。このお菓子とフルーツ少し持ってく?俺1人じゃ……だし」

「あっ、そうしようかな。ありがとう」

「うん。じゃとりあえず川島まで送るよ」


俺は海織の荷物を持って立ち上がる。


「うんうん。楓君がポイント稼ぎしてる」

「何それ?」

「何でもー。じゃ行こうか。乗り遅れたらだし」


と、ここで俺と海織は家を出発。


無事に伊勢川島駅17時16分発の電車に海織は乗れましたとさ。

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