第169話 木曜日2 ~他路線探索へ~

1日は24時間。長く感じる時もあれば。短く感じる時もある。

今思うと……うん。この日。あの木曜日の1日はとっても長い。いろいろなことがあった日だと思う。本当に長かったと思う。うん。間違いない。


――にしても。誰が男2人のぶらぶら散歩について知りたいのだろうか……って……うん?俺は――誰に話しているのだっけか……まあいいか。

にしても、藤井寺先生はめっちゃ元気だったというか。結局ほぼ1日捕まっていたんだよな……うん。俺の休日は藤井寺先生に乗っ取られた。と言ってもいいような気がします。はい。って、うん。もう名前が出てきているが。俺があの時。あすなろう四日市駅の改札付近で出会ったのは……確か前日に今日のゼミの講義を休講にすると言った先生。藤井寺先生だった。


はい。現在。木曜日の午前中あすなろう四日市駅です。


「ほっほっほー、奇遇じゃの加茂君」

「……藤井寺先生。えっと――おはようございます?偶然ですね」

「ほっほっほー。もしかして加茂君も見に行くのかの?」

「はい?」


あすなろう鉄道に乗ってみようと唐突だが思いつき。あすなろう四日市駅にやってきていた俺は……何故かあすなろう四日市駅のホームからやってきたゼミの先生。藤井寺先生と今話している。先生は……どこかに行くのか。カメラ?などを持っている。何か撮影だろうか?って、先生今行くのか?みたいなことを聞いてきた気がするが……どこにでしょうか……って、先生は降りてきた。俺は乗ろうとしているのですが――。


「えっと……藤井寺先生。その――行くとは?」

「ほっほっほー。今日はJRの方で最後の定期運転があっての。最後の雄姿をの収めておこうと思っての」

「最後の雄姿?」

「ほっほっほー。加茂君は知らんのかの?」

「えっと……」


はい。藤井寺先生が何を言っているかが全くわかっていない現状です。って、現状でもう1つ、実は先ほどからというか。何となくというのか。うん。少しずつなのだが。藤井寺先生が東に向いて歩いているので、それにつられるというか。俺が止まったままだと先生と話しているのに。距離があいていく……という。変なことが起こってしまうので藤井寺先生に合わせるように動いている俺。


――おかしいな。あすなろう四日市駅の改札から離れていますね。俺あすなろう鉄道に乗る予定だったのですが……まあ、急遽決めたことですが。


先生は……俺が付いてくるのが当たり前とでも思っているのか。ニコニコと話しながら東方面に進んでいるので……はい。何か藤井寺先生に俺が付いていっている感じになっています。


「今日はJRの方での。最後に写真が撮りたくての。あっ、加茂君。この後時間はあるかの?」

「えっ――あー。とくに。ぶらぶらしようかと思っていただけですが――」

「ほっほっほー。なら付いてくるがよい。加茂君もいいものが見れるぞ」

「え?」


なんでこうなるのでしょうか。まあ俺も時間があるとか答えたが……何故か藤井寺先生と行動を共にすることになったようです――えっ!?


現在信号待ち中……あっ、信号が変わったので歩き出しました。


あすなろう四日市駅からは――100メートルくらい遠ざかりましたね。あと、近鉄四日市駅からも同じくらい離れています。


俺の横では……いい話し相手を見つけた。と言わんばかりに藤井寺先生が語っています。はい。


あいにくというか。すごく個人的な事なのですが……近鉄はよく使うのだが……その他路線はですね。うちの実家が近鉄しか走っていないところなため。とかいろいろな理由がありまして――普段ほぼ乗る機会がなくてですね。

ちなみにJRだと。鳥羽駅までしか来ていないのでその先に実家のある俺は――はい。ほぼほぼ使ったことがありません。なので、近鉄以外の話だと……全くわからない俺。何やら先ほどから聞いていると藤井寺先生はディーゼル機関車?の最期の定期運用?を見に行くらしいということはわかったのだが――うん。本当に申し訳ないのだが――JRは数えるくらいしか乗ったことが無い為……先生が話しているディーゼル機関車?の事も今は全くわからない状態で……話を聞いています。

なんか列車名?が会話の中にあがってきている気がするのだが……はい。近鉄なら結構乗っているので先生のお話にもついて行けたかもしれないのですが……今は俺の知らない列車名?というのか。うん。とりあえず――ディーゼル機関車?の話を藤井寺先生はしています。はい……頭の中で謝罪しておきます。すみません。全く話についていけていません。


そしてどういうわけか。捕まったというか。なんでこうなったのかわからないのだが……って、俺が時間があると言ったから?で、なんか付いていくことに……うん。不思議なことが今起こっている感じです。


――まあ、もう一緒に行くとかいう感じになってしまっているので。とりあえず一緒に歩いていますが……って、今は近鉄四日市駅からJR四日市駅の方に向かって歩いているみたいです。まあ実は俺が近鉄四日市駅に着き。看板を見るまでは今日の予定として……まあこれもとっさの思いつきだが。とりあえずJR四日市駅行くことがほぼないから駅を見にでも行ってみよう。だったのです。はい。


ちなみに、看板を見てすぐにあすなろう鉄道にするか。と急遽変更したのは――これ言ってわかるのかな……説明にあまり自信が無いのですが。


近鉄四日市駅とJR四日市駅って……めっちゃ離れているんですよ。はい。

だから先ほどから藤井寺先生のディーゼル機関車?の話を聞きつつ歩いているがまだまだ駅は見えてこない。あっ、ちょっと――見えてるかな?


普通同じ駅と言えばいいのだろうか。あっ、そうそう例えば名古屋駅で言えば以前海織の実家に行った時は……名鉄との連絡改札?だったかな?近鉄から名鉄に乗り換えたあれです。近鉄名古屋駅から名鉄名古屋駅へは、ほんの数十秒で近鉄から名鉄のホームへ。またはその逆も。だったが……。


四日市で、近鉄からJRに乗り換え――まあ、その逆もあるかもしれないが……四日市では近鉄四日市駅とJRの四日市駅がですね……ざっと地図で見ただけだが、多分1キロ以上離れているんですよ。はい。


だから、同じ名前の駅だから。とか思っていると――うん。大変なことになりますね。一応バスも近鉄四日市とJR四日市駅の間を走ってはいるみたいだが……先ほど隣を通過していきました。はい。

そんな駅もありますのでお気を付けを――って、ホント俺は何を話しているのだろうか。


藤井寺先生は……うん。まだディーゼル機関車の事?を熱く語っいています。って、俺が口を挟む隙というか話に間が全くない感じで……はい、どんどんお話を藤井寺先生はしています。口癖の「ほっほっほー」は何回も聞いています。何十回かな。うん。どうなるんでしょうか――。

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