第156話 男2人勝負 ~……帰れるかな?~
斎宮家に来てからしばらく経過……。
柊は斎宮さんのおばあちゃんと何か話している。見た感じ何かお手伝いをしているらしい。そして斎宮さんは何故か写真撮影。俺と斎宮さんところのおじいちゃんの写真を撮っている。うん。その写真はどこに送ろうとしているのかな?何となく予想は出来ているのだが……うん。まあ今は写真の事は置いておこう。
俺と斎宮さんところのおじいちゃん。かれこれ1時間以上ジェンガをしている。18段だったか。そのくらいの高さから始まったジェンガ。先ほど2回目だったかが崩壊したところ。
俺は友人宅の実家で、そこのおじいちゃんと何をしているのだろうか。まあ、うん。お相手になっているのならいいか。
ちょっと実況でもしてみようか。18段がスタートはあっていた。そして、今回は斎宮さんのおじいちゃんからスタート。
おじいちゃん。1番下の木を難なく抜きました。そして最上部へ。
俺。3段目の真ん中の木を抜いて最上部へ。
おじいちゃん。7段目の右側の木を抜いて勝負を揺さぶりというのか。うん。バランスを崩してきた。
俺。5段目の真ん中の木を抜く。安全に安全に――。
おじいちゃん。6段目の真ん中の木を抜く。うん。迷いがない……すっと抜いていく。
俺。15段目真ん中の木を抜く。
おじいちゃん。16段目の右側の木を迷うことなく抜く。
俺。17段目の真ん中の木を抜く。うん。俺安全にしかいっていません。安全大切ですよ。うん。
おじいちゃん。2段目真ん中の木を抜く。下の方がちょっとずつアンバランスに……触ると怪しく揺れだしました。
俺。10段目の左側の木を抜いてバランスを崩しに……ちょっと攻める。
おじいちゃん。少しタワーを揺らすも無事に12段目真ん中の木を抜く。
俺。14段目真ん中の木を抜く……うん。なんか地道に揺れだしてます。危険……危険な感じ……。
って、この実況必要だろうか――とか思っていたら。斎宮さんのおじいちゃんすっと木を抜く。
俺はおじいちゃんが抜いた反対側の木を抜いて1カ所真ん中1本だけにする。うん。揺れてます。揺れたー。結構やばいかもしれない。
ちなみにこれはルールだったかは忘れたが。俺もおじいちゃんも片手のみを使って木を抜いている。って、ルールでした。箱の横に普通に書いてありました。
それからも真ん中を抜いたり。両端を抜いたりして交互に攻めていく。そして、27段目に抜いた木を置いた時だった。
「—―あっ」
――――ガッシャーン!
「……」
俺の目の前では、斎宮さんところのおじいちゃんが満足そうに頷いてます。あれですね勝者の顔ですね。
「楓くんの負けだねー」
「結構続いたと思うよ?」
「うんうん。確かに、って、楓くんもおじいちゃんも集中しすぎだからね?めっちゃ2人とも目が本気だから。全然話しかけられなかったんだからー」
「それはなんか。ごめん」
俺と斎宮さんが話していると。斎宮さんのおじいちゃんは枠?というのだろうか。ジェンガを綺麗に並べるために付いている枠にジェンガを入れだした。つまり……。
「楓くんまだやるみたいだよ?次は私も入ろうかな」
「……4回戦目ですか」
「……」
無言でうなずくおじいちゃん。今日は3連勝だから機嫌が大変よろしいようです。はい。楽しんでもらえているならいいか。
その後は斎宮さんも参加して3人で2ゲームほどしました。1回目は斎宮さんが倒して、2回目は俺が倒しました。斎宮さんのおじいちゃんは、大変、大変満足した顔でした。
そのあと、柊と斎宮さんのところのおばあちゃんがおやつを運んできたので、一時おやつ休憩。柊はずっと手伝いをしていた様子。斎宮さん曰く。おばあちゃんは柊がお気に入りらしい。ちなみにおじいちゃんは――うん。よき相手をしてくれる俺がお気に入りらしい。うん。何だろう。ややこしいことになっていますね。はい。
おやつの後は、柊もジェンガに参加して1回行ったが……はい、柊が下手過ぎたためすぐに終わりました。その後は再度ジェンガかと思ったら……お片付け。
次は何が始まるのかと思っていたら……。
「おじいちゃんあれだね。ジェンガで気分よく連勝したから、今回はオセロでも楓くんに勝てるって思ってるね。あれは」
「……だからそっと俺の前にオセロが出てきたのね」
「うんうん」
オセロやっぱり出てきました。
現在16時50分前。うん。これが始まると――今日帰れるか心配になって来るのだが……。
先ほどジェンガであっさり敗北し。タワーを倒した柊は、またおばあちゃんに連れて行かれ……うん。あれかな。晩御飯のお手伝いかな?台所?方面へと連れて行かれました。
斎宮さんは俺の隣でまた撮影会……その写真絶対海織に送ってるよね?俺のスマホが静かなのがそろそろ怖い気がしてきたんだが……うん。どうなることか。
あっ、オセロの準備ができたようです。はい。やります。やるには全力で、はい。
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