第155話 男2人到着 ~伊勢中川駅11時48分発~

近鉄四日市駅10時56分発の松阪行きの急行乗車中の俺と柊。男2人移動中です。


先に個人的な事を言っておく。いや、何かここを通る時は報告した方がいい気がするから。今日は長太の大楠をちゃんと車内から確認しました。はい。今日も元気に。立派にかな。立っていました。ホントデカいんだよなー。うんうん。あれだけポツンと田んぼ、畑の真ん中に立っているから雷とか落ちないのかな。とかいろいろ心配はあるのだが。今のところ元気そうです。はい。以上個人的な事でした。


その後は、柊と車内でなんやかんや話しつつ……って、話していて気が付いたがそう言えばそうだよな。夏休みとはいえ。春休みとかから見れば短く。もうすぐ終わる。


柊が「卒論がー」とか言っていたが。確かに。うん。帰ったらちょっと見直したり。まとめたりしないとな。とか思っている俺だった。いや、うん。絶対ほっほっほー先生こと。藤井寺先生の赤ペンが走りまくる未来予想図が見えたので……うん。ちゃんと作っておかないと……大丈夫だろうか……。


そんな話をしているうちに、電車は江戸橋駅を出発。隣に居る柊は先ほどからメッセージの返事を返している。なにやらお友達からメッセージが来たとか言っていたので俺は現在暇。なので少しこのあたりの話でもしようかと思う。


確か少し前のダイヤ改正だったか。ちょっといつだったかということは忘れたが。この先、南が丘駅。桃園駅に急行が最近止まるようになった名古屋線。


ダイヤ改正で江戸橋駅を出発した急行は……この後伊勢中川駅まで各駅停車になった。所要時間は――やっぱり止まる分長くなったのかもしれないが。あれか。電車のやりくりというのか。急行を止めることで、アクセスをよくするとかがあるのだろう……多分。


江戸橋駅を出発して、津駅、津新町駅、南が丘駅、久居駅、桃園駅。そして伊勢中川駅。ここからは各駅停車。まあそれがなんだ。と言われたらそこまでだが……昔と変わりましたよ。という情報で。ちょっとした俺の暇つぶしでした。はい。今回は個人的な話が多めです。


11時39分伊勢中川駅に到着。ここで大阪方面の電車に乗り換える。乗り換えには少し時間があったためベンチで待機中の男2人。


「いやー、この駅いいな。電車が止まったら。両側扉が開いているから階段降りてホーム移動とか電車が止まってる時ならしなくていいし」

「まあ、それはしていいのか……だけど」

「四日市はさっきもだけど、乗り換える時。絶対に階段を降りて昇るのがあるじゃん。あれ何気に数分の乗り換えだときついじゃん」

「まあわかる。ギリギリの時は階段ダッシュになるからね。まあそれも本当はしないようにって、どっかで見た気がするけど……」

「いや、でも乗れなかったら、15分とか待つことになるから。乗れるなら乗りたいわなー」

「今みたいに完全に10分待ちとかなら、急ぐ必要はないからこうやってゆっくりだけどね」

「にしても電車来ないな」

「まあ、10分弱待ち時間ありますから」


それから少しして、大阪上本町行きの急行が伊勢中川駅に入ってきた。


「あれだな。やっぱり行先が違うからか。車内広告変わるよな」

「あー、大阪線の電車だと大阪の方のチラシとかになるから」

「で、楓ここから何分くらいだっけ?」

「まあ――1時間10分ほどかと」

「寝るだな」

「そうなるかと、しばらくトンネルとか山の中だからね」


ということで、男2人は寝るを選んだ。ちなみに、俺は寝る前に斎宮さんに正確な到着時間を送っておいた。っか、ここの彼氏さん。寝るの早い。そして、なんで俺が斎宮さんとやりとりなのでしょうか。もしかして柊……結構斎宮さんに怒られた?いや……うーん。これは海織に報告しておくと……いや、かわいそうなことになるか。うん。


――でも俺がしなくても……すでに斎宮さんから連絡がいっている気がする俺でした。はい。って、絶対連絡もういってるよね?海織が斎宮さんに俺が家に居て今日予定が無いことも聞いた言ってるんだから。って、海織はなぜ俺の行動を把握していたか聞くべきなのだろうか……って、まあ今は俺も寝ます。寝ましたー。はい。朝起こされたので。はい。


それから電車に揺られること1時間ほど。


12時55分。榛原駅到着。柊とともに改札を抜けると。


「—―来た来た。柊ー、楓くん。こっちこっち」


元気少女さん今日も元気そうです。ひまわりが似合いそう。みたいなことを一瞬思った俺でした。


「ごめんねー、楓くん柊の馬鹿が連絡忘れてて、急に呼ぶ感じになっちゃって」

「まあうん。予定はなかったから」

「交通費は後で柊に払わせるから」


だね、それはちょっと考えていた。と、俺が頷いていたら……。


「—―マジ?」


そんな声がお隣から聞こえてきたので。


「「当たり前でしょ」」


はい、重なりました。斎宮さんと俺が同時に言ったため。柊がちょっと引いた感じになっていました。そして「しまった。特急で来て特急料金の請求もできたか……」とか思っている俺だった。


それから3人で斎宮さん実家へ。にしても俺よく来る気がする……うん。っか、彼氏さんのお友達もセットで行くとかあるのでしょうか。まあ、斎宮さんとは友人ですが……うん。いいのだろうか。とか思っていたら。斎宮さん実家に到着。


到着して玄関に出てきてくれた斎宮さんところのおばあちゃんに挨拶をするとすぐに、俺たち男2人はおばあちゃんに室内へ連れて行かれて……大量に準備されたお食事の前に。うん。すごい量。そうだった……斎宮さんのおばあちゃん。前もこんな感じだった。大変うれしいのですが。無限胃袋ではないですので……はい。でも、頑張ろう。うん。


そんな感じで、俺と柊が到着後はすぐに昼食。フルーツまで食後に出てきました。斎宮家の食事はすごいです。はい。


そして食事が終わると……俺はすぐに拉致されました。斎宮さんのおじいちゃんに、はい。


「……」

「……」


部屋は涼しくしてあったので快適。が……うん。真剣勝負が始まりました。


――――ジェンガで。


うん。オセロと予想していたら。違った。ジェンガが出てくるとは思わなかった。


ひょっこり登場した斎宮さん曰く「何か懸賞で?ジェンガがたまたま当たったらしくて、やってみたらおじいちゃんが一番ハマっちゃったんだよ。最近は1人でどれだけ高くできるとかしてるみたいだよ」という事だった。まさかのジェンガでの真剣勝負は予想していなかった俺だった。


そしてここから――長かった――。

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