第34話 クリスマス?の計画 ~14時10分発初部屋~
大学祭の後のことを少し。
柊が、風邪ひきました。
大学祭の後、片付けやらしてから。お疲れ会?みたいなので、散々遊んだら、風邪ひきましたと。翌日、昼前くらいだったかに、なぜか、俺に、連絡がきた。まあ、理由は「沙夜に、言ったけど、既読無視された。だから死ぬ前に、楓に……」と。いや、死なないだろう……多分。で、「暖かくして、少しなんか食って、薬飲んで寝ることをお勧めするよ」と、返事しておいたら。「薬ないんだよな。楓、頼んだ、友よ」と、返事があり。
予定もなかったことなので、近くで、薬と、飲み物やら買って、柊の家に行くことになったのが今。
買い物してから、いつもの川島駅に向かうと、ちょうど14時10分発。普通、湯の山温泉行きの電車が入って来たので、乗り込むと。入り口付近の座席に、よく知った顔が。俺の友人遭遇率とても高い気がします。
「あれ?楓くん?どしたの?休みに大学でも行くの?」
「斎宮さん。いや、ちょっとね柊がね」
「柊?あ、ちなみに、私は今、海織ちゃんところ満喫して、帰るところ。で、柊に呼ばれたわけ?」
「いやさ、柊が、薬買ってきてくれ、うるさいから」
「あー、私が無視したから。来てたなーそんなメッセージ。楓くんは、優しいなー」
ちなみに、なんか、斎宮さんの服装がいつもと雰囲気違う?と、思い聞いてみたら。
「あたり。これ海織ちゃんの借りてきたんだ。急に泊ったから何も持ってなくてさ」
「まあ、そうだよね。ホント思い付きみたいで言ってたよね。泊まりたいって」
「でも、楽しかったよ、海織ちゃんとこ広いし、きれいだし、居心地よくて、お昼まで、食べてきちゃった。美味しかったー」
話しているうちに、電車は、菰野駅到着。
行先は、ほぼ同じなので、斎宮さんとともに歩く。
「柊、買って来た」
と、柊の部屋で、俺が言う。すると「サンキュー、サンキュー」と、中から声がして、柊が出てきた。
「—―元気じゃん柊」
なお、ドアの正面にいるのは、斎宮さんだが。
「な、沙夜!?って、無視ってなかったか?メッセージ」
「うん、無視った」
「斎宮さんと、電車で会ってね」
玄関前で、入れ替わるというのを、斎宮さん提案によりしてみたが……そもそも、こいつ元気じゃね?
「いやいや、熱あるよ?普通に」
「にしては、元気じゃん、柊。楓くんを、パシリにして」
「まあ、買って来たから、渡しとくよ」
薬や飲み物など、買って来たものが、入っている袋を、柊に渡す。
「いや、助かる。お、飲み物とゼリーまで、さすが、楓。よくわかっている」
「じゃ、風邪移されてもだから、俺は帰るよ」
「悪い悪い。また、あとで金払うわ、で。俺寝るわ」
「っか、柊、風邪ってより、疲れじゃね?大学祭の」
「あー、かも。朝は、もっとしんどかったんだけどな。寝たら楽になったわ」
「疲れだな」
「人騒がせな……あっ楓くん。お茶でも飲んでく?風邪の菌のないところで」
「いや、悪いからいいよ。斎宮さんも、今帰りでしょ?」
「大丈夫だよ?前も荷物運んでもらって何もできなかったし」
「あ、沙夜じゃ、俺の分のお礼も楓に……」
「嫌」
「なっ、ひどいなー、病人に」
「自分で、ちゃんとしてくださーい。楓くんは、どうぞどうぞこちらでーす」
「あっ、うん」
俺が、斎宮さんに押されて歩き出すと、後ろから「楓ー、気を付けろー。そいつ、中身は、鬼だから」とか柊が言うもんで……「そんなわけないでしょ!」と、斎宮さんの声が響いてました。いやいや、お2人さん、ご近所さんのこと考えて、お願い。
そんなこんなで――。
「失礼します」
「どうぞ、どうぞー、適当に座って」
斎宮さんの部屋に初?入場かな。斎宮さんの部屋は……綺麗に片付いており。ところどころにかわいいキャラクターがいた。部屋の隅の棚やベット、そのキャラクターで埋め尽くされていた。
「斎宮さん綺麗にしてるね」
「そう?って、楓くん私の部屋汚い予想してた?」
「いやいや、ないです。はい」
「よろしい。あ、紅茶でいいかな?」
「あ、うん。ありがとう」
お湯が沸く音がして、少しすると、いい香りがしてきました。
「はい、どうぞー」
「ありがとう」
ここからどうしたらいいんだろう。
斎宮さんと2人きりは……なくもないが。部屋で、2人きりはね。すると、
「そうだ、楓くん。相談しようと思ってたんだけど」
「うん?」
「クリスマスパーティー。やろうよ」
「う、うん?ちょっと早くない?まだ」
「いや、先に決めときたいみたいな。あと、柊の誕生日あるじゃん」
「あ、12月は、柊か」
「そう、で、めんどいから、クリスマスパーティーと、合体的な。日にちも近かったから」
「なるほど」
「で、クリスマスって、いろいろ混むじゃん」
「まあ、混むね。店も、いろいろと。あと、すぐ年末だし」
「そ、だから、私たちだけ、先行で、クリスマスしちゃおうよ。って、海織ちゃんにも、昨日相談したんだー」
「あー、なるほど、で、いつするの?」
「12月に入ったら、すぐしちゃおうみたいな?」
「俺は、まあ、いいけど」
「じゃ、決まりだね。海織ちゃんもOKだったし……これで2回確定……」
「うん?2回?」
「あ、うんん。なんでもないよー。でさ、でさ」
そこからしばらくは、斎宮さんの部屋で、柊の誕生日という名の、早めのクリスマスパーティーの話をすることに。
予定は12月入ってすぐ。場所は「柊の部屋でいいよね」と、本人不在のまま決まり。あ、ちなみに先ほどから、宮町さんも、メッセージで参加中。来ると言ったみたいだが「海織ちゃんも休まないと」と、昨日、急遽乗り込んで行った人が。先ほど言ってました。そのためメッセージで参加。というか。斎宮さんが「ここに楓くんいるとか言ったら、私が殺されちゃうよ」と、物騒なこと言っていたが。それはないだろう。と、思う俺だったが。俺もメッセージ参加中……になっているらしい。
グループのところで話すと、柊にも筒抜けだから――。
まあ、筒抜けでも問題ない気もするが……。
結構な時間話していたからか、紅茶も3回ほど出てきた。
買い物はどうするか、メニューは、やらやら。なお、3人の話で一番3人ともが悩んだのは。
「「「柊って、何が欲しいんだろう?」」」
だった。いろいろなことに興味持ってそうな柊なら、何でも喜びそうだが。というのもあったが。
ちなみに、斎宮さん曰く「楓くんの時は、海織ちゃんがこれだよ」言ってくれたから、すぐ決まった。と。確かにマフラー、手袋の2人の組み合わせは嬉しかった。ちょうど、実家から持って来ていなかったので。
「柊な、何がいいんだろう」
「あ、そうだ」
「どうしたの?斎宮さん」
「次の休みに、3人で買いに行こう」
「……ほう」
「決まり―」
「……え?」
「海織ちゃんにも聞いとくねー」
それから、すぐに。
「OK-、だって」
次の、休日の予定が、急遽決まりました。
3人で柊のプレゼント探しと……ホント、女の子と行動する事……増えたな。俺。この2人と動くって、変な服装出来ないから……ちゃんと考えとかないと。
――次の休日。
これも相変わらずなのか。快晴。そして、寒い。本当に、一気に冬になったような……秋が最近短くなった気がします。はい。
朝、川島駅で、電車を待っているが。風が冷たい。早く電車来ないかなと、思う季節になった。
そう思っていると、10時17分発の普通四日市行きが定刻通りやって来た。やっと寒さをしのげる。
「あ、おはよう。斎宮さん」
「楓くんおはよー。朝から悪いねー」
車内では、すでに、温まったであろう。斎宮さんが乗ってきている。
ちなみに、普通電車は、よくドアが開く。そのため自然と、車内の換気がよくされるため。ドア付近だと、温まる前に、四日市に着いてしまう。逆の大学行くときもだが。今日は、ロングシートの真ん中あたりにいた斎宮さんの隣に座ったので、ドア付近よりは、マシかな。斎宮さんと話していると――。
10時26分。電車は、四日市に到着。また、寒い空気に襲われる。
改札を出て、宮町さんを待った。
10時38分着の、普通でやって来た宮町さんと合流のあとは、買い物かと思ったが。「寒いから先に、暖かい飲み物飲まない?」と、斎宮さんが言い。
3人そのまま駅近のカフェに……どうも落ち着かないのは、俺だけだろうか。2人は、紅茶やら飲みながら、まったりしているが。この3人で動く。というのが、何回かあるが。それでも、まだ、俺は慣れてない。あ、暖かい飲み物で体は、温まりました。
それから、3人でぶらぶらと、何かないかと。店を回る。
まあ、入る店。入る店で、女の子2人いろいろと楽しそうですが。ちゃっかり自分用。と言いながら、何か買っていたが。
すると、ゲームセンターを通過している時。斎宮さんが何かに思いついたようで……。
「あ、そうだ。ねえねえ、お菓子の爆買いしようよ」
「お菓子?」
「そう、お菓子。あるじゃん。10円?20円のお菓子を、詰め込んだみたいな。クレーンゲームの景品。ああいうの面白そうじゃない?」
「白塚君……それ困らないかな?もらって」
「大丈夫だよ、サークル友達に、とかなんかするでしょ。どう楓くん?」
「いや、まあ、面白さは、あるけど……それだけで、いいのかな……」
「大丈夫だよ!食べ物が、チキンやケーキって、クリスマス仕様だから、そっちが値が張るからね」
それから、3人で、お昼の時間。ということで、ファミレスに入り。その中で、ネットとかで売っているお菓子の詰め合わせみたいなのを見ていたが……思っていたより、いいかも。なんかいろいろな味がミックスされているものや。そもそもウケ狙いのような組み合わせの商品もあった。
結果。柊へのプレゼントは、お菓子詰め合わせ。かなりのデカさ。デカさだけすごいと思う。
誕生日会の日に、柊の部屋に届くように、注文をして。俺たち3人は、その後ファミレスに居座った。というか、女の子2人の会話が終わりません……。はい。
まあ外は寒いからね――。店の中にいるのが、一番いいか。
結局、ファミレスにて、数時間話し込んでいた。お2人の会話に、たまに、入りつつ居ました。
――――。
「寒い……風が冷たい……」
「楓くん。ガード。ガード。私を風から守って」
「いや、俺も寒いんですが……」
現在、ぬくぬくできたファミレスではなく。湯の山温泉行ホームにて、冷たい風に吹かれている2人。まあ、俺と斎宮さんですが。
ファミレスを出て、駅に来たら「あ、あと、2分で電車出る!」と、斎宮さんが言い「あ、1分がある」と、宮町さんも、寒いし乗れる電車には、乗って早く家で温まろう。の意見が一致したのかは、知らないが。そこで解散はした。が。
「じゃ、楓君。沙夜ちゃん気を付けて」
「うん。海織ちゃんも」
「気を付けて」
と、15時。3人小走りで、乗り場へと急ぐ――。
ちなみに、宮町さんが15時01分発だったので結構ギリ。
こちらは、15時02分発だった。
が、俺と斎宮さん、まさかのエスカレーター点検中で、階段しか選択肢がなかったのだが。ちょうど、湯の山温泉からの電車が着いたようで、ホームから人の波……。
「乗れなかったー」
「まあ、仕方ないよ。あれは」
空っぽのホームに2人。次の電車は15時29分。ちょっと、時間がある。そして、さっきのガード。なんやらの話になる。
斎宮さんは、俺を盾にして、風よけ中。背中にピッタリくっついてます。待合室の選択肢……と、思ったら。今日は運が悪いのか。暖房器具故障の文字で。現在修理の真っ最中みたいで、入れず。なんという日か。
「あ、海織ちゃんは、乗れたんだ。メッセージ来た」
「それは、よかった。けど……」
「私たちは、凍えるー」
宮町さんは、ちゃんと乗れた様子。あっちは、15時の時点。改札抜けた時に、まだ14時59分発の特急が、まだいた感じだったから、ちょっと普通の発車が遅れたのかな。とか思っているのだが……。
「斎宮さん、動けない」
「楓くん、動かない。私が寒い。今いい感じに風あたらないから」
「……俺寒いのですが……」
「男の子は我慢我慢」
「マジっすか……」
斎宮さんに、拘束されているような。この状況、何とかなりませんかね。目立っている気もするのだが……結局発車5分前くらいに、電車が入ってくるまではこのままでした。
背中は暖かい気がしたが……前は、風により、よく。とてもよく冷えました。そして、今気が付いた。なぜ、2人とも改札のところに戻るという選択肢を思い浮かべなかったのか。あそこの方がまだ、マシだったような……。
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