case7

 「え!?塩を?」


若者達は持参したコンビニに売ってるような食塩の袋を取り出すと、破いて私の手のひらに乗せて体に振り撒くようにと言ってきました。


 「ちょ!ちょっと・・」


その若者らも勢いよく車内で塩を撒きはじめたんです。私は本当に勘弁してくれて思いましたよ・・車内塩で汚れてしまいましたからね。そうこうしてるうちに1人の若者がドアを開けて車の周りを囲むように塩を撒きはじめたんです。そして、手を妙な動作で動かしてなにやら呪文のようなものを唱えてから、車に戻ってきたんです。


 「これで大丈夫です。とりあえず結界を張りました!!」


何が大丈夫なんですか?と突っ込みを入れたくなるような余裕が出てくるほど、私も急に身体がまた楽になってきたんです。とりあえず私は車を発進しょうとペダルを踏み込もうとした瞬間に視線を感じたんですよ。運転席の窓の向こうから、そうあの帽子を被って小屋の中で座ってる男がいる方向から・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る