第13打:破滅の要因

 眼が覚めた。枕時計が「朝の7時45分」を示していた。布団を出て、寝室のカーテンを開いた。窓ガラスの向こうに「絶好の洗濯日和」が展開していた。洗顔後、身支度を整えた。施錠後、自室を離れた。数日分の衣類を担いで、近所のコインランドリーへ向った。

 到着後、空いているマシンに担いできたものを放り込んだ。その上に粉末洗剤を撒き散らした。ライオンの部屋干しトップ(袋入り)である。いちいち計量する必要がないのでまことに便利である。本来は旅行先や出張先で使うものなのだろうが、日常で使用しても、特に問題はあるまい。


 帰宅後、バルコニーの物干し台に脱水衣類と脱水ジーンズを吊るした。日没までこうしておけば、相当乾く筈である。屋内に戻り、台所の電気ケトルにミネラル水を注いだ。沸き立ての湯で、即席コーヒーを淹れた。菓子パンを齧りつつ、熱いやつを飲んだ。

 居室に行き、愛機を起動させた。メクるに飛び、ブログの編集を始めよう…としたのだが、その前に意欲の糸が「ぷつん」と切れてしまった。こうなるとどうにもならない。気がつくと、俺は「活動休止のお知らせ」を書き出していた。


 投稿後、愛機を再起動させた。セルバンテスを呼び出し、第12打の編集を始めた。不思議なことに、こちらは書けるのだった。どうやら、俺の中には「二本の糸」があるらしい。一方は切れてしまったが、もう一方は無事のようだ。

 切れた糸が元通りになるまで、セルバンテスに専念するつもりである。もし、直らなかった場合は、こちらを本陣に定めたいと思う。これほど自分勝手な奴も稀だが、俺はそういう人間なのだ。この性格が、やがて災いに繋がるだろう。


 シャットダウン確認後、近傍の中華レストランに行き、回鍋肉弁当を買った。レストランを出て、スーパーに行った。酒と酒肴を篭に入れ、レジに運んだ。家に戻り、腕立て伏せをやった。その後、温水を浴びた。

 居室に行き、晩酌を始めた。本日放送の『アニアカ』を聴きながら、ハイボールを呑んだ。獣神サンダー・ライガーが登場。面白い話がたくさん聴けた。又、三十数年振りに『今日もどこかでデビルマン』を聴くことができた。主人公の孤独な境遇を的確に表現した名歌である。実に切ない。


 洗面所に行き、歯を磨いた。居室に戻り、円盤(DVD)再生機の中に趣里、菅田将暉共演の『生きてるだけで、愛。』を滑り込ませた。〔5月26日〕

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