第11打:録音作戦

 屋根裏部屋に上がり、腕立て伏せをやった。浴室に行き、掃除をやった。その後、温水を浴びた。体を拭き、服を着た。

 台所に行き、電気ケトルにミネラル水を注いだ。沸き立ての湯で、即席コーヒーを淹れた。窓際の時計が「昼の1時」を示していた。


 居室のラジカセを台所に移動させた。今日は録音したい番組がふたつもあるのだった。ひとつは、アニソン・アカデミー。もうひとつは、FMシアターであった。使用するテープは、マクセル社の製品である。

 幾つか試してみたが、マクセルテープの使い勝手が(俺にとっては)一番良いのだった。カセットのデザインも洗練されている。完成度の高い商品である。


 準備後、居室に戻り、愛機を起動させた。メクるを呼び出し、編集を始めた。時刻が1時50分になったところで、台所に行き、録音を開始した。アニアカのオープンは2時だが、少し前から始めるのが、録音のコツである。細川たかし特集の次に、アニソン番組が控えているのだった。この落差が面白い。


 草随筆を1頁投稿した。台所に行き、ゼロの状態にしておいた音量を大きくしてみると、ささきいさおと堀江美都子が絶唱するゴレンジャーの主題歌が流れてきた。まったく懐かしい。

 厳密に云えば、同歌は「アニソンではない」が、パーソナリティの中川翔子の意向が働いているのだろう。おかげで、三十数年振りに『進め!ゴレンジャー』を聴くことができた。しょこたんに感謝を捧げます。


 シャットダウン確認後、身支度を整えた。出かける前に、露台の吊るしものを屋内に取り込んだ。施錠後、自室を離れた。公園近傍の弁当屋に行き、幕の内とおにぎり2個を買った。店を出て、緩い坂を下った。

 スーパーに足を進めた。鮮魚売場に行き、半額刺身を篭に入れた。酒類売場に行き、缶ビールを篭に入れた。レジに行き、代金を払った。


 帰宅後、晩酌兼夕食を始めた。ビールを呑みつつ、アニアカの録音を聴いた。ゲストはささきいさお。先日、喜寿を迎えられたそうである。年齢を感じさせない精力的な活動に驚嘆と憧憬を覚える。数々のヒーロー番組の主題歌を担当されてきたが、ささき氏自身も超人なのだ!

 9時50分になった。ラジカセの電源を一旦切った。因みに、当家には録る用と聴く用の二台がある。台所に行き、録音を始めた。今夜の演目は、萩原聖人、池津祥子共演の『帰り来るもの』であった。〔5月19日〕

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