第11話 捕獲型のマテリアル

グラウンドでは…ハリヤと呼ばれている男が、避難している生徒や教師を一束にくくっていた。



ハリヤ「さすがに…百人単位になるとキツイな。」



そこへレイドが歩いてくる。



レイド「ハリヤ、全部捕まえた?」



ハリヤ「あぁ、一網打尽とはこの事だな。俺のロープ・ネットにかかりゃ造作もない。」



レイド「さすが捕獲型マテリアル。」



ハリヤ「しかし、殺すのか?」



レイド「そういう命令だしね。」



そこへ、ハリヤが握っている特殊なロープに火がつく。



ハリヤ「あちっ!」



そしてその火は、縛られている生徒達の、ロープ部分だけを器用に焼き、生徒達を解放する。



クウロ「早く逃げるんだ!」



その一声で、生徒達は我に返り、四方八方に逃げだした。



レイド「そうは行くか!シェイク・ショック!」



再びレイドが地面に手をつこうとしたが、クウロの燃えさかる右手に殴り飛ばされた。



クウロ「今度はそうウマくいかないよ。」



レイド「ぐっ…。ハリヤ!」



ハリヤ「分かっている!ロープ・ネット!」



ハリヤが再びロープをクウロ達に向けて出すが、これはクウロに焼かれてしまった。



ハリヤ「これならどうだ!アイアン・ネット!」



今度は鉄の鎖が飛び出した。これを焼く事は出来ずに、鉄のロープに捕らえられるかと思った次の瞬間…。



ホノミ「ガーディアン!」



ホノミの防護壁が一瞬で4人を包み、鉄のロープは防護壁を縛りつけた。



レイド「なるほど。アンタのマテリアルで助かったワケね。」



ハリヤ「だが、そこからはどうも出来ないだろう。」



ホノミ「甘い。」



そう言うとホノミは防護壁を広げ始めた。

そして遂に鉄の鎖を引きちぎってしまった。



ハリヤ「なに…?」



ホノミ「許さないわよ。」



レイド「こっちのセリフよ。」



そして再びグラウンドで戦いが始まった。

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