最強最終回怪獣【ゼッタイドン】登場②
ゼッタイドンAが、唇を震わせながらBを指差してマザードンに質問する。
「なんであたしたち、繋がっているんですか?」
「二体の怪獣が繋がった形の方が、強そうに見えると思ったから」
ゼッタイドンBは、頭の電気アンテナみたいな器官をグルグル回転させながら。
右腕のドーナツが連なったような怪獣蛇腹腕の先端にある、鋭いギザギザハサミを人間の手に変化させると。
腰に下げたスマホケースから、妖怪ヌリカベのようなスマホを取り出して操作をはじめた。
どうやら、Bの右手はハサミを引っ込めて人間の手に変化させられるようだった。
ゼッタイドンBの身体データが、入っているスマホを見ながらBが言った。
「お姉さま、あたしって電撃攻撃できるみたいですよ……あっ、吸電すると姿が三分間だけ透明になる。へぇ~便利」
Bは出した舌を、レロレロさせながら言った。
「ふぉの、しゅたはいしゅげんほか、よしゅけんをだしぇるみたいれしゅ(この、舌は異次元とか、四次元を出せるみたいです)」
舌を引っ込めたBが、自分の口を指差して言った。
「お姉さま、あたしの口からは六千度の火炎球が出ます……一発発射すると一時間は出せないみたいですけれど」
ゼッタイドンB
【頭部】
・回転する電気アンテナから電撃攻撃。
・吸電するとBの体だけが透明になる〔三分間だけ〕
・口から六千度の火炎球、一回発射すると一時間は出せなくなる。
【胸部】
・バスト小さめ。
・平らな胸が胸線あたりから、パカッと左右に観音開きすると鏡面板が現れ、ヒーローの光線を跳ね返す。
・ついでにバリアーで身を守る(ランダム発動)
【腕】
・右腕はドーナツが縦に並んだような蛇腹腕。その先には、ギザギザハサミで人間の手にも都合によって変わる(蛇腹腕は伸びる)
・左手は数本束になった植物怪獣のツル腕、伸びて相手の首や手足に巻きつく。
【足】
・銀色のロボット脚、足は砲塔がついた戦車。
・ついでに膝からミサイル発射。
【その他】
・Bのお尻には、宇宙化けネコの尻尾が生えている。
スマホを腰のスマホケースに入れたゼッタイドンBが、お尻の黒ネコ尻尾を振りながら言った。
「この、黒ネコの尻尾、一時的に相手の記憶を奪うみたいですよ……あたしの左手のツルで、敵を捕まえて引っ張って。お姉さまのごっつい右手で、巨大ヒーローをボッコボッコにしてやりましょう」
「そういう戦い方は、あまり好きじゃないなぁ……ちょっと、立ち上がらない。ずっと座りっぱなしだから」
パーフェクト怪獣、ゼッタイドンが前後のタイミングを合わせて立ち上がる。
ゼッタイドンを見上げる、キングマザードンが言った。
「あなたたちが先に戦って、巨大ヒーローやヒロインが弱ってから、怪獣サイズになったあたしがサカナカナをぶっ倒す……ふふっ、完璧な作戦」
ゼッタイドンAが、少し困惑顔で言った。
「あのぅ……それって卑怯すぎません? もっと、正々堂々と戦った方が」
「はぁ!? 何言ってんの? 怪獣が正々堂々?」
その時、怪獣工場に白衣姿の直立するイエネコサイズの、ネコマタ星人。
『ニャゴ博士・2』が現れて言った。
「どうだニャ? わたしが作った、最終回怪獣『ゼッタイドン』は、気に入ってもらえたかニャ」
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