詩集め

なつ

ちいさな妖精

子供の頃 僕の周りにはいつも小さな妖精がいた


妖精はいつも僕を虐めてくる


僕は自分じゃどうにもならないことを知っていた


だから毎日をカゴの中で過ごした


ある時 小さな妖精がいなくなった


僕は自由になったと思った


そこに大きな天使が現れた


その天使は僕に優しくしてくれた


でも僕は 妖精以外の話し方を知らなかった


それでも天使は僕に優しくしてくれた


そこで気づいた


僕の心はまだカゴの中にいることを


決して開かないことを


僕は小さな妖精になっていた

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詩集め なつ @kubotamimimi

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