フードコートの天使 feat.アキラ&ジュン
第35話そして日常
満喫しまくった温泉旅行から帰宅。
また日常が始まった。
楽しい時間が過ぎるのは本当に早すぎる。
仕事の時間の1時間は長いのになあ。
「店長。ミーティングはこの辺の席で良いですか?」
「あー。OKだよ。」
ゴールデンウィーク明けて一段落着いたら次へ向けてのマネージャーミーティング。
普通のSSSバーガーの店舗はマネージャールームとかで行うんだけれど我が店舗は狭すぎるからこう言う事もフードコートを利用する。
平日の昼御飯時を過ぎたら席も空くし結構都合が良い。
ミーティングの間は別のSSSの店舗からマネージャーを1人ヘルプでお借りしたり。それが無理な場合はフードコートから何時でも店へ飛んで行く体制で店舗の様子を伺いながら。
今日は他店舗からヘルプは来て貰わずに時期マネージャー候補の子が店を見ている感じだ。
昼御飯タイムも終わったし多分大丈夫だろう。
「さて、ゴールデンウィークは皆さんお疲れ様でした!」
そう声を掛けてからミーティング開始。
「売上なんだけど前年比102%かな。少し頑張りました。」
うん。本当にまあまあ。
「あー。結構売ったつもりだったけど南部店には負けてるー!」
「本当だ。やっぱ南部店強い!」
データを見ながら他店と比較。
「じゃあ次の目標を考えて行こうか。」
後、何年この店舗任されるのかなあ。
マネージャー陣が話し合っている間、ふと考えたりして。
ジュンもずっと此処に居るのかな。
そう思うと少しばかり不安になったりする。
「店長?」
「あっ。ごめん。ボーッとしてた。リクルートは絶対しないとね。」
あはは。とマネージャー達から笑いが起こる。
この店舗はやっぱり良いよね。
暫く転勤はスルーさせて貰おっと。
おっ。休憩から戻って来た。
今日もジュン頑張ってるなあ。
エプロン姿が似合うし可愛い。
「では夏休みまでに求人募集とトレーニング。特にマネージャートレーニングとトレーナートレーニング。売上は前年比アップ。」
纏めてっと。
「では、お疲れ様でした。」
ミーティングは解散。
俺は上司にこのミーティングで決まった目標を更に纏めあげてメールしないとならない。
ゲームセンターの軽い騒音と人の話し声。
そんな中での仕事も慣れた。
ふと顔を上げるとジュンと目が合った。
ニッコリと微笑むジュンの顔を見ると幸せが込み上げる。
また逢えて良かった。
ずっと思い続けて良かった。
君に打ち明けて良かった。
今日も俺のフードコートの天使はクルクルとたこ焼きを焼いている。
仕事終わったらメールしよっと。
この日常はこれからも続いて行くだろう。
きっと。ずっと・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます