11話 作戦武蔵開始

 作戦武蔵開始




「あ、基地が見えてきた。雛、戦闘機飛ばして!」


「りょ、了解!」


「私も飛ばすわ、ただ無人機になるから、そこまで強くないわよ」


「え、なんで?」


 あたしこと雛は思わずマーキュリーに聞き返す。なんで、人が乗ってないほうが弱いんだろう。AIの方が強そうなのに。


「あ、知らないのかしら、雛は。人が乗ると、その人の力も加算されるのよ」


「……は? 何その加算式は、じゃあ、色違い機体にあたしが乗ったら最強?」


「それがあなたの中の最強になるわね。あと色違い機体じゃなくてエース機ね」


「どうでもいいけど、そこの二人、僕と光も出るから早くしてもらえると嬉しいな」


「あ、ハイ」


 3人で空に上がる。そこで基地を見るとアレ? やけに静かな気がする。みんなも同じようで、


「なんかおかしくない?」


「うん~、静かだね~」


 次の瞬間、船が炎上した。


「マズイ! 皆が!」


「と、とりあえず、水のサモンエッグと~風のサモンエッグでみんなを助けないと~」


「そ、そうだね」


 そう言うと、奈波は卵をばら撒いた。しかし次の瞬間には、艦艇が姿を消す。そして海上に人影が見える。そこに奈波は卵をもう一群投げる。


「ああああああー!」


 なんでか、奈波が叫んだ。なんで? するとセイレーンと龍が現れた。それらが救助を開始している。なら、あたしに出来る事は、


「敵を探すよ」


 でも、海中の敵は探せないと思うし、なら、空中の敵を屠る! いつの間にか、現れていた、敵機を片っ端から攻撃する! 一機二機、三機! と攻撃していると、


『雛! 何しているんだい!』


「あれ、なんであたし怒られているの」


『あ、ごめん、忙しすぎて、口調が荒くなっちゃった』


「いいよ、今は敵艦載機を倒しているところ」


『分かった。ならついでに、潜水艦も倒してもらえると嬉しいな』


「ごめん場所が分からない」


『大丈夫、一隻だけだから。今こっちに向かっているっぽくて、今君の向きから6時方向、40キロメートル位にいる。だからそこに、何か爆撃かなんかで攻撃して!』


「うん、分かったよ!」


 でも詳しい場所が分からない。なら、


「直上に来たら教えて!」


『それだと、1時間ぐらいかかっちゃうよ!』


「なら、僕に任せて」


「え?」


 その言葉を放った奈波は、水のサモンエッグを6個落とす、そして、ドン! ドン!! と水柱が近く、遠くで上がり、数分後には大きな爆発が遠くで起きた。


「OKだよ!」


『撃破成功こっちでも確認したよ。あとこっちも皆救出してもらったよ。奇跡的に皆軽傷で済んでいるから大丈夫。どこかで立て直そう』


「でも、どこで立て直す?」


『ゲホッ! 私たちのアジトに移動するっていうのはどうかしら?』


 え、今の声誰?


『大丈夫かい? えーっと、魔法少女の……』


『エンジェルライトよ。とりあえずリーダーなんだけど、影、薄いのかしら?』


 成程、さっき合流したこの世界の魔法少女かぁ。


『とりあえずそこに行こうか。サターンさん頼めるかな?』


『ああ、いいだろう。場所は?』


『ハワイの……ここよ。場所データ、送ったわ』


『成程、距離なら稼げるな。みんなこっちに集合! ワームホールを展開する!』


「分かった」


「うん~」


 敵の攻撃を避けつつ、サターンに接近、皆が集まってワームホールに入った。

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