11話 カウンターと危機

カウンターと危機




「お前、何をしたんじゃ!」


まあ魔力で作られた、使い魔なら、魔吸一振りで何とかなるんだけどね。けど、一撃が大変だったよ。でも、これで日輪太閤の呼び出した此処にいる武将はやっつけた!


「簡単だよ。魔力を傷口からすべて吸収したんだ。僕は魔力吸収能力者だからね」


「そんな馬鹿な! そ奴らは、全員破棄されたと聞いておるぞ! たしか、機械の発展世界で制作されたと聞いておったが、まさか生きておったか」


何やら面白い物を見る目でこっちを見ているよ。でもまあこれでこっちに注意は向いた!


「お前を、配下に加えて……は?」


後ろから、ヴィーナス・エルピスが首を落とした。けどその首が、


「何故じゃ! 何故お主が裏切る! 秀長!」


「裏切っちゃいないわよ。私が忠誠を誓ったのは、頑張って、自分の家を大きくしようとする、お兄ちゃんだけよ。偉くなって、馬鹿みたいに養子を殺したり、果てには、こんなところで、なんか圧政している人は、たたっ斬るわよ」


「何故、何故じゃ……」


よし、太閤は消えたよ、でも、


「ごめん、ヴィーナス。僕もう帰るね。6時間もいたから、もう体力と精神力と魔力が空っぽだよ」


「ええ、後は任せなさい」


その言葉を聞いて、僕はゼロの世界に戻っていた。




式のターン




「あ、ああああああああああ!」


あれ、周りの武将が消えたのと同時に、紀光っぽい人たちも、一斉に機能停止。そして、


「私は一体……いや分かった。私は操られていたんだな」


「そうなの?」


「ああ、君たちはこの後の2人を助けてくれ。培養槽を破壊すればいい」


「? 分かったわ」




雛のターン




「拙者たちの負けのようですね」


軍師風の男はそういうと、皐月を刀で突き刺して、え、なんで、なんで! なんで皐月を突き刺したのあの男!


「強い方、大切な方だった様子なので、復讐がてら、殺させてもらいました」


「くそっ、なんてことを!」


消える軍師、けど、その傍らには血を噴かずに、


「え、僕操られていたんだ!」


「なんで生きているの?」


「わ……たしの……身代わりですね」


後ろから声が聞こえてきて、振り向くと、杉谷が血を噴いて倒れていた。


「ちょ、大丈夫!? 有難いけど、なんで助けてくれたの?」


皐月の言うとおりだ。なんで……、


「ずっと……、皐月を助けたがっていたのに……助けられないなんて……悲しいからね」


「そんな! 君が死んだら、君の友達、親族になんて言えばいいんだよ」


多分、6回目だ。だから復活出来ないんだ! そんなことが脳裏によぎる。しかし、杉谷はいきなり傷が癒え始めて、復活した。


「ど、どういう事? 復活しましたわね?」


杉谷が一番驚いていた。もしかして、通常時間だと、日の出の時間? にしてもよかった。


「安心するのは早いぞ!」


後ろから聞こえた声に反応して、空に飛ぶ。


「そこで声を出すのは甘いよ!」


と言っても、こいつ倒せる気がしない!


「俺は騎士だからな後ろからたたっ斬るのは気が引けたんだ。だから、声をかけた」


「それはありがと!」


めっちゃ斬撃が飛んでくる! 飛んでても当たるかもだね! というか、一回当たった! 腕にかすった程度だけど! 銃を撃ちまくっているけど、皮膚で跳ね返っているよ、もうどんな皮膚してるんだよ!

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