18話 不審者

不審者




「気づかれるとは意外ですね。ステルス迷彩も付けているのですがね」


なんか学者風の男が二人現れたわ。なんか不気味な雰囲気ね。そしてあの石は何? アレが一番危なそう。なんかそんな気がする。


「じゃあ、そこにある悪魔の死体をもらいますよ」


死体が磁石に吸い寄せられるかのように石に吸い込まれていく。私たちは呆然とそれを見ていて、


「ではごきげんよう」


と二人は階段を上がっていった。


「なんだったんだろ? 今の人たち」


「とりあえず戦闘にならなくてよかったわ」


「うん、あの石、ヤバそうだったもんね」


「うん」


「そうだね~」


「おい!」


飯野さんの声で、皆そちらを振り向くと、


「真井はどこに行ったか知らないか?」


「そういえば、さっきから見てないわね」


「という事は、そういう事か!」


とさっきの男たちを追いかけだす。え、どういう事?


「何がどうしたの?」


「おそらくだが、あの石に真井は囚われたんだ」


「え! じゃあ」


「ああ、早く助け出すぞ!」


「ええ!」


誰もいない都まで出て、当たりを見渡すけど、


「あ、私たち、ここに、太陽神を探しに来たのよね? 雛! 頼んでいい?」


「わ、分かったよ」


「僕も行くよ!」


 奈波と雛が行く。それにしても、あいつら素知らぬ顔で誘拐なんて!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る