6話解放セヨ
解放セヨ
「誰、かな?」
ひどい、大量の爆弾が周りに置かれて、右手に起爆スイッチが、自分で押せるように、括り付けられている。正座させられており、その上に石がの手っているわね。
「君たち、の、仲間には、ならないよ」
「成程、そういう話なのね」
起爆スイッチを手で支え、すぐにでも取れるようにして、ベルトに付けているナイフを取り出し、上から垂れ下がる手を吊っているロープを切る。おおっと、手がそのまま重力に従って下りていった。よしキャッチ。起爆スイッチを取れたわ。後目隠しを外して、
「あれ? 君は誰だい? なんで、僕を助けるん、だい?」
「依頼でね、休憩しながら聞いて。ここから南東の宿屋のお婆さんに助けてっと言われたのと、この町に来ていた、少女が助けてって言ってたから、助けに来たのよ」
「ありがとう、助かるよ。けど、お婆ちゃんとその女の子にお金を払わせるわけにはいかないね。ここを抜け出したら、僕の家に来てほしいんだ」
この石重いわね……っとよし。後は足を縛っている紐を切って。
「いいえ、お金じゃないわ。まあ請求は後でするわよ。私が欲しいのはあなたの持っている情報だからね」
やっと呼吸が整ったようで、立ち上がり、青い髪を整える、手足を曲げたり、手を握りしめ、広げたりを繰り返していた。身長は私より高く165cmはありそうね。
「そこらへんに眼鏡はないかい?」
ん? 眼鏡? どこかないかしら? っと近くの机の上にあるわね。
「はいどうぞ。目が悪いのかしら?」
「これは、高性能な情報端末なんだ。まあ、眼鏡の役割もあるんだけどねっと、やっぱり情報は機工がないと見れないようだね。というかどうやってロープ切ったんだい? あのロープ、魔術で対物理用に組まれていたのに」
「へ? このナイフで一発だったわ」
「ちょっと見せて」
このナイフ渡しても、もし襲ってくるようなら、機工で返り討ちに出来るから平気かしら? 助けたといっても皐月は私を疑っているかもしれないし。
「いいわよ」
手に乗せて見せるが取る気配がない。どういう事よ。皐月はやっと手を動かして、ナイフの刃の部分に手をかざす。
「うん、間違いない! これ、特別な製法で作られているね。魔力を通さない、いや吸収しているよ。これは何処で手に入れたんだい?」
「忍者の人にもらったのよ。白い髪の女忍者に」
「こんなもの貰うなんてすごいね!」
なんか手を握られた。
「このナイフそんなものだったのね」
「いやこれ苦無だよ」
「へ? くない?」
「うん、これ苦無だよ。貰う時に言われなかったかい?」
「ええっと、言われな、かったような……言われたような……。どうかしら?」
「いや、僕に言われても知らないよ。それはそうと君は先に逃げといてくれないかい? 僕は、取り返さないといけない物があるから」
「機工でしょ? そこまで付き合うわよ。ってこの部屋に無いの? 私の機工はここを指していたのだけど」
「へ? 君も機工を持っているのかい? なら手伝いを頼もうかな? 多分、機工が僕を指していたのは、僕の機工がまだ僕を持ち主としているからだと思うよ。機工は持ち主が譲渡しない限り、持ち主以外は使えないんだ」
「了解よ。手伝わしてもらうわ。後そんな仕様があったのね。それはそうと、貴女を捕まえた人達も、機工を持っていたのかしら?」
私達は部屋のドアを開け、皐月と合流したからかしら、次はこの階の反対側の部屋を指している機工を頼りに進んでいる。
「うーん分からないかな。あの時、僕は、轟音で目が覚めて、大量の魔力反応を感じたから、機工を持って飛び出したんだよ。焼け落ちた家もあったし、死んだ人もいた。けど、少し生き残っている人間もいたんだ。その中には小さい女の子もいた。だから僕はまだ終わらない、魔力爆撃を防ぐ、いや、それから守るために、船底を作成。それを何重にも展開して、皆をその後ろに入るように促したんだ。それによって防御は成功。そして機工で前もって製作していた。機銃を展開。それで、賊の全員を撃ち落としたんだけど、何処からか、そいつが村を襲った犯人だ捕まえなさい! という声が聞こえ、キョロキョロしていたら、僕は捕まっちゃったんだ」
「成程、うまく、混乱させられたってことね、じゃあ、その声を発した人以外はもう」
「撃ち落としたからね。皆、僕が殺したと思う」
声が震えている。見ても手が震えているのが解るわ。苦渋の選択だったのね。
「私がその混乱させた奴の相手をするわ。貴女はその隙に機工を取り返しなさい」
「うん。ありがとう。えーっと」
「あ、名前を名乗ってなかったわね。私は黄井 式。所長、睦に名付けてもらった名前よ」
「へ? 睦? あ、僕は、藍井 皐月。よろしくね。そうか、君の所長は睦というんだね。僕の所長は、紀光 希和だよ」
「紀光? という事は睦の親族かしら?」
「どうしてだい?」
「睦の苗字も紀光なのよ」
「そうなんだ。確かに、各世界に支部があるって言ってたような気がするよ。僕のいたところも支部だったらしいからね」
「じゃあ私が目指すは本部ね。っと着いたわよ。私に少しでも触れながら耳をふさいで!」
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