約束

アドバイス

私は無性に姉を怒りたい。それは姉の部屋で起きた。なぜかというと…。

「ねえ本貸して。」

「え。…あうん。それなんだけどもう自分で買ったらいいじゃん。」

「いや約束が違う貸せ。」

「いいのかな。記憶改竄の薬の効果消しちゃうよ。…さあどうする。」

姉に弱みを握られている以上喧嘩では具が悪い。…しかしあの本を諦めるわけには…。まだ読んでいないのに、いやまて自分で買えばいいじゃないかしかし金がない。…一か八か。

「ヒック、うう雨音お姉ちゃんの意地悪。」

泣きそうな声を出した。何とかなって。

「ずるいよ泣き声まで可愛いなんてていうと思った伴樹。」

「さすがにバレた。」

「そうね…図書館行ったらどう。」

…その手があった。ただ読み出来る。それに今は読む本のジャンルを気にしなくていいんだ。

「いってらっしゃい。気をつけてね。」

「…て言いたいんだけど。少しだけ聞いていい。」

「なに。私忙しいんだからね。あー仕事仕事。」

早速あの地獄のような薬を作った弊害が出ている。

「人間関係リセットされたの。」

「うんと大体ね。だって嫌じゃない。男の友達多くて大変になるの。」

「…そんな世界なの怖っ。」

「だからね同性の友達作ることね。」

「ええ、無理だよ。」

「普段言ってるじゃない、可愛いとかおしゃれとか素を出せばいいと思うな。」

図書館に着いたらまず目当ての本を借りてと。本来なら凄く恥ずかしいが、今は違うこれは姉に感謝しないといけない強いて言えば唯一の部分だ。

「伴音さん。」

後ろから聞き覚えがある声がした。あわどうしよう……いやまてここで話して仲良くなれば明日楽なのではなかろうか。

「えっとこんにちは。」


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