06 代わって
馬鹿の意見。
「よし、俺が先にいくから他の二人は何とか人質を助けてくれ!」
「だから相手に気付かれたら人質が駄目になるっていっただろ!」
お嬢様の意見。
「じゃあ、私が一人で頑張るから。えっと、二人はこっそり人質を助けてあげて」
「お嬢様のも同じです! こっそりするべきなのは突撃する方!」
なんてやりとりがどこかの隠れ家であったとか、なかったとか。
その後の立ち回りについては省略。
鍛えられたお人よし兼、魔物ハンターズは伊達じゃなかった。
幸いな事に例の大事件は、僕達だけで何とかなったのだった。
若干馬鹿一名とお嬢様一名が無謀な行動にでかけたけど、僕が出した代案によって事なきを得たのだった。
人質にされた人も無事解放された。
一件落着だった。
今回はかなり危なかった。
人質なんてものを使ってきて、他の人の命も危険にさらされうるところだったんだから。
これにこりたら、うかつにやばい事件には首を突っ込まないでほしい。
数日後。
薬屋に手配してもらった胃薬をのみながら、生徒会室で書類に目を通す僕。
今日は仕事が多かったが、それももう終わる。
山二つ分を片づけた、と思ったら、
「あ、いつもの二人がさっきやらかしたので、この種類も、目をとおしておいてくださいね」
と、部屋に入ってきた女性とが、ばっさり山を追加。
「その二人って、やけに物を考えない馬鹿と、やけに天然で真面目なお嬢様だったりしないか?」
「何をいまさら。彼らでなかった方が珍しいのでは?」
「ですよねー」
僕は机に突っ伏した。
「誰でもいいから、誰かこのポジションかわってくれ!」
僕の幼馴染達が勇者養成学校で暴れてるんだ。誰か代わりに面倒見てくれ。 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
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