第2話

「あれ?」


 目の前。


 恋人の顔。


「あらあ」


 吹き抜ける風は、恋人の寝息で。草の香りは、たぶん、洗いたてのシーツの柔軟剤。


「夢も幻想もないなあ」


 恋人のはなをつまんで。


 くるしそうな顔を確認してから。


 くっついて、もう一眠り。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

誰もいない草原 春嵐 @aiot3110

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ