14 over extended prologue.(終)

 夢から、覚めた。


 準備をして。鏡の前に立つ。なんとも、ふぬけた顔。


「はあ」


 さっきの夢。また、戻りたい感覚。


「だめだよ。また寝ちゃ。大事な式典なんだから」


 幸せなのに。


 鏡に映る自分。


「すごいじゃない。数学で賞が取れるなんて」


「緊張がすごいんだよ。俺、ばかだから。セレモニーとか晩餐とか、こわいよ」


「大丈夫だよ。わたしが、一緒にいる」


 鏡に映る。ふたり。


 また、いつものように。日常が始まる。

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鏡の向こう側のあなた、昼下がりの雷 春嵐 @aiot3110

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